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【能登半島地震から半年】輪島塗を販売へ 収益はすべて能登の祭りに寄付

2024年7月1日 18:32
【能登半島地震から半年】輪島塗を販売へ 収益はすべて能登の祭りに寄付

 元日に発生した能登半島地震から1日で半年です。

 岩手県盛岡市の社団法人「SAVE IWATE」は現地で被災者から譲り受けた輪島塗の漆器を活用した支援活動に取り組んでいて、9日火曜日から販売会を行います。

 原周太記者
「こちら石川県の伝統工芸品、輪島塗ですが、こちらの漆器を活用した支援活動が行われます」

 寺井良夫理事長
「こちらにあるのがですね、能登の皆さんから譲っていただいた漆器になります」

 発災直後から被災地で炊き出し支援などを行ってきた「SAVE IWATE」の寺井良夫理事長です。

「(地震で建物が倒壊し)行き場所がなくなって廃棄せざるを得ないそういう方がたくさんいらっしゃるんですけど、どうせ捨ててしまうんであれば譲っていただけませんか。これを活用してそれを販売し収益を能登に還元します」

 そう言って譲ってもらった漆器はおよそ500セット。

 6月15日にトラックで盛岡に運んできて、それからほぼ毎日、ほこりを被った漆器を水で洗い、光沢を出すために磨いています。

 多くはお祭りや結婚式など、めでたい場所で使われてきたものだということです。

 寺井良夫理事長
「今度これが、また別の形で楽しい、いい食事の機会になってもらえたらいいなと思うし、これを使う人が能登のことを思い出しながら食事をしてもらって、そんな形で使われたらうれしいと思う」

 発災直後から能登を支援してきた寺井さん。

 岩手で取り組むこと自体に意味があるといいます。

 寺井良夫理事長
「東日本大震災を経験してきた私たちですので、(能登も)半年、1年で復旧復興することは到底、無理だとはわかっている。岩手もまだ復興途上なので岩手の復興と能登の復興をつなぎ合わせて岩手の人達みんなで能登の人達ともつながりながら(復興へ)向かっていけたらいいなと思う」

 この漆器は7月9日から盛岡市内丸の「りあすぱーく」で販売されます。

 値段は商品の状態によって異なりますが、1セット3000円から1万円ほどで、収益はすべて被災地の祭りの復興資金などに寄付されます。

    テレビ岩手のニュース