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旧優生保護法めぐる裁判 最高裁が「憲法違反」と指摘…判断の詳細は【中継】

2024年7月3日 18:02
旧優生保護法めぐる裁判 最高裁が「憲法違反」と指摘…判断の詳細は【中継】

旧優生保護法のもと、およそ2万5000人が受けたとされる強制不妊手術。最高裁大法廷は3日、国の責任を認める判決を言い渡しました。最高裁はどのような判断を示したのか、詳しくお伝えします。最高裁前から中継です。

3日の判決は、旧優生保護法の被害者を全面的に救済するものとなりました。裁判長が判決を言い渡すと、傍聴席からは拍手が湧き起こり、原告らが握手をしたり、肩をたたきあったりして喜ぶ姿が見られました。

最高裁大法廷では東京や大阪などで提訴された5件の裁判のうち4件については、国に賠償を命じた高裁判決を支持して国側の上告を退けました。また、原告が敗訴した仙台の裁判については、高裁で審理をやり直すよう命じました。

判決は、まず旧優生保護法の規定について、「個人の尊厳と人格の尊重の精神に著しく反する」として、憲法に違反していると指摘しました。そのうえで、「旧優生保護法」の立法行為そのものが国家賠償法上違法だとする初めての判断を示しました。

そして、今回の裁判で最大の焦点となっていた賠償の請求権が20年経つと消滅する「除斥期間」について、最高裁大法廷は「除斥期間の経過だけをもって国が損害賠償責任を免れることは、著しく正義・公平の理念に反し、到底容認することができない」として、除斥期間の適用は認めませんでした。

今回の判決は15人の裁判官全員一致のもので、旧優生保護法のもと、不妊手術を受けた人たちを全面的に救済する判断となりました。