×

【発災3日目】大船渡・山火事 懸命の消火活動続く「避難指示対象は約3300人」避難者対象に温泉無料開放も

2025年2月28日 18:48
【発災3日目】大船渡・山火事 懸命の消火活動続く「避難指示対象は約3300人」避難者対象に温泉無料開放も

岩手県・大船渡で起きた山林火災は、3日目となった28日も懸命の消火活動が続いている。

<リポート>
「(大船渡の)綾里中心部ですが、複数箇所から白煙が上がっています。
 かなりの勢いで高いところまで上がっています」

<リポート>
「かなり住宅から近いところで火の手が見えました。
 大船渡市の綾里地区です。100メートルくらいまで迫っています」

山林火災が発生したのは26日午後。その夜に消防団員が撮影した映像には、暗闇の中でマグマのように火が燃え広がった斜面のそばを移動しながら、住宅への延焼を食い止めようとする姿が映っていた。

大船渡市の綾里地区を中心に瞬く間に広がった火の手。視聴者が撮影した映像からも建物や住宅に延焼していることが確認できる。

消防の速報値によると、27日午後5時の時点で1200ヘクタール以上が焼失。消防庁の調べによると、平成以降で最も焼失面積が広かったのは1992年の釧路湿原の1030ヘクタールで、それを上回って平成以降では国内最大の林野火災になる見通しとなっている。

<リポート>
「自衛隊のヘリコプターです。
 大船渡湾の外海で海水を大きなバケツに汲んでいます」

発生3日目の28日には、通常の10倍の消火能力を持つ自衛隊の大型ヘリも加わり、あわせて15機で放水が行われた。
これまで、この地域では男性1人の遺体が発見されている。また、28日午後5時時点で、建物被害は84棟。約3300人に避難指示が出されている。

一方、山林火災の現場から10kmほど離れた大船渡温泉では、火災の影響でキャンセルが相次いでいる。
東日本大震災で被災した人を癒そうと創業した施設では、28日から避難者を対象に無料で温泉を開放する支援をはじめた。

<大船渡温泉 志田豊繁さん>
「避難している人たちに少しでも温泉に入ってもらって、足を伸ばしてゆっくり休んでもらいたい」
           
火災鎮圧も被害の規模も見通せない中、温かな支援が地元住民の心を癒している。

最終更新日:2025年2月28日 18:48
一緒に見られているニュース
テレビ岩手のニュース