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トランプ氏とゼレンスキー氏、両首脳の会談は決裂…激しい口論に

2025年3月1日 7:02
トランプ氏とゼレンスキー氏、両首脳の会談は決裂…激しい口論に

アメリカのトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領が先月28日、会談しました。会談の冒頭から激しい口論となり、予定していた鉱物資源をめぐる協定への署名や共同記者会見は取りやめとなりました。

トランプ大統領「あなたは今、あまり良い立場にない。非常に悪い立場に身を置くことを認めてしまっている」

ゼレンスキー大統領「戦争が始まった時から…」

トランプ大統領「あなたは良い立場にない。今は(交渉の)カードを持っていない。我々がいて初めて君はカードを手に入れるのだ。今、君は賭けをしている。賭けをしているんだ。あなたは数百万人の命を使って賭けをしている。第3次世界大戦をめぐって賭けをしている。あなたがしていることは、この国に対し非常に敬意を欠くことだ。あなたの国は大きな苦境に陥っている」

ゼレンスキー大統領「分かっている」

トランプ大統領「あなた方が勝てないことは分かっている」

ゼレンスキー大統領「分かっている」

トランプ大統領「あなたは勝っていない。私たちのおかげで、無事に済む可能性が非常に高いのだ」

会談の冒頭、ゼレンスキー大統領がアメリカの外交姿勢に疑問を投げかけたことなどから、報道陣の前でトランプ氏と激しい言い合いとなりました。

トランプ氏は「鉱物資源をめぐる協定に合意するか。我々が手を引くか。どちらかだ」と述べました。会談にあわせてウクライナの鉱物資源をめぐる協定の合意文書に署名する予定でしたが、見送られました。会談後に予定されていた共同記者会見も中止となり、ゼレンスキー氏は無言で、ホワイトハウスを後にしました。

トランプ氏は会談後、自身のSNSで「彼は大切な大統領執務室でアメリカを侮辱した。和平の準備ができたら戻ってくればいい」と投稿しました。

一方、ゼレンスキー氏も会談後にSNSで「ウクライナは公正で永続的な平和を必要としていて、我々はまさに、そのために努力している」と強調しました。

こうした中、トランプ大統領とゼレンスキー大統領の口論を受け、ヨーロッパの首脳らからは、ウクライナを後押しするコメントが相次ぎました。

フランスのマクロン大統領は「ロシアは侵略者であり、ウクライナは侵略された側だ。3年前、ウクライナを支援したことは正しかった」と話しました。

ポーランドのトゥスク首相は「親愛なるウクライナの友人たち、あなた方は一人ではありません」とSNSに投稿し、スペインのサンチェス首相は「我々はウクライナと共にある」と述べています。

エストニアの外相は「ロシアが戦いをやめれば、戦争はなくなる。ウクライナが戦いをやめれば、ウクライナはなくなる。今こそヨーロッパが立ち上がる時だ」とコメントしました。

ヨーロッパ側はウクライナ支援で結束を固めています。

最終更新日:2025年3月1日 8:52