【人口衛星をゴミ収集に生かす】GPSでゴミ捨て場の位置や巡回ルートを把握
矢巾町で人工衛星「みちびき」を使用したゴミ収集の実証実験が行われました。
実証実験はシステムの開発にあたっている山口県の情報処理サービス会社が盛岡・紫波地区都市環境事業協同組合などと協力し、岩手で初めて行いました。
「みちびき」は、GPSのように位置を特定できる日本独自の人工衛星です。
GPSは5メートルから10メートル単位の誤差が生じますが、「みちびき」は、1メートル単位の誤差で測定することができます。
21日の実証実験では、ゴミ収集車に実際に受信機を取り付け、ゴミ捨て場の位置や巡回ルート、収集に係る時間をリアルタイムに把握しました。
そして、実際にゴミ捨て場をまわってタブレットで確認しました。
盛岡・紫波地区都市環境事業協同組合によりますと、組合が請け負っているエリアには、約1400か所のゴミ捨て場があって、回収中の量は作業員の経験で把握しています。
これに対し、人工衛星を使えば、収集車の停車時間が把握でき、その場所に捨てられたゴミの量が推計できます。
また、ゴミ捨て場が増えたり、位置が変わったりしても新たに把握できます。
実証実験を行った山口県の会社 笠原宏文取締役
「(ゴミ収集の現場は)DXが遅れている部所でもあるので、まずはちゃんとした収集ポイントをデジタル化すること、その次に今回のようなシステムで収集時間による収集量を把握するとかテーマはまだまだ これから広がっていくと思う」
組合は「収集したデータをもとにゴミ収集のルートの効率化を図っていきたい」と話しています。