【阪神・淡路大震災30年】被災地つなぐ「絆」のヘッドマーク 三陸鉄道が特別記念列車運行
東日本大震災で大きな被害を受け、神戸からも支援を受けた三陸鉄道は、阪神・淡路大震災の被災地への感謝の気持ちと、ふたつの被災地をつなぐ絆を表そうと、特別記念列車を運行しました。
「黙とう」
30年の節目に三陸鉄道などが初めて行った、17日朝の追悼行事。17日は「三陸・神戸・絆」と書かれたヘッドマークをつけた特別記念列車「三陸神戸絆号」が、東日本大震災の復興支援の感謝と阪神・淡路大震災を忘れないという思いを乗せて宮古駅と久慈駅の間で運行されました。
被災地どうしをつなぐ絆。宮古駅前の広場には市民らが集まり、およそ600個のキャンドルに火を灯しました。
こちらの女性は30年前、神戸に向かい、太鼓の演奏を披露して阪神・淡路大震災の被災地を励ましました。
田老の77歳 女性
「太鼓のグループかなんかで、皆さんに元気をつけるためにお邪魔したんですけど、皆さんが元気だったし、それは良かったです。私たちにもたくさんごちそうしてくれたりしてね。なんか励ましにいったのに、励まされて帰ってきた」
また、親せきが神戸にいるという男性は、神戸だけでなく、能登半島地震の被災地へも復興への思いを寄せていました。
宮古市和見町の60代男性
「みんなそれぞれ歩みは一緒じゃないんだけど、まだ一生懸命歩みを進めようと 努力して、復興をやろうとしている人たちが、神戸の方にはいます。わたしたちも東日本大震災で被災して14年ですけれども、まだまだ復興半ばで、みんな歩みを止めないように頑張っています。この姿を見てもらって能登の人たちも、歩みを止めないで頑張ってもらいたい」
三陸鉄道 石川義晃社長
「同じ被災地どうし、思いがつながる部分がありますし、やはり何と言っても、被災された方、あるいは犠牲になられた方のことをいつまでも忘れない、あるいは心を寄せていくということがやっぱり大事だと思います」
「共に頑張りましょう」。「これからもずっと一緒に頑張りましょう」。会場の寄せ書きには被災地を忘れないという思いが込められていました。阪神・淡路大震災から30年。ふたつの被災地は固い絆で結ばれています。
阪神淡路大震災は、災害ボランティアが定着したボランティア元年とされますがその動きは活発となり東日本大震災のときも全国から多くのボランティアが支援に駆けつけてくださいました。17日の三陸鉄道の追悼行事では支援への感謝を忘れない。ともに頑張ろうという声が多く聞かれました。岩手からの「よりそい」の思いが込められた寄せ書きは、今後神戸に届けられるということです。