去年7月の記録的大雨により大きな被害を受けた酒田市の八幡保育園。復旧までの間、園児たちは15キロ離れた別の幼稚園へ通うことを余儀なくされました。
15日、仮復旧を終えた園舎で、卒園式が行われ、20人の園児たちが園を巣立ちました。

去年7月の大雨で氾濫した荒瀬川沿いにある酒田市の八幡保育園は、園舎が一部床上浸水するなど大きな被害を受け、およそ半年間の休園を余儀なくされました。その間、70人の園児を受け入れたのはおよそ15キロ離れた松山保育園です。松山保育園は空きスペースを提供し、八幡保育園の園児たちを受け入れました。新たな環境になじむまで初めのうちはそれぞれの園児が分かれて活動を続けました。

ダンス「みーんなみんな集まーれ！みんなで歌えー・・・」

およそ1か月が過ぎた去年8月末。近くの施設のホールを使い2つの園の園児が一緒になってゲームやダンスなどで交流を始めました。
八幡保育園は、園舎の仮復旧を終え、2月3日に再開。15日も卒園式が行われました。

証書授与「令和7年3月まで本園で保育したことを証します。」「おめでとうございます。」「ありがとうございます。」

園児たちは卒園証書を受け取ると将来の夢を発表しました。

園児は「私は大きくなったらユーチューバーになりたいです。」「ぼくは大きくなったらバスケットボール選手になりたいです。」

そして2つの園の思い出を振り返りました。

園児は「荒瀬川に行って“ざっこしめ”をしたよ。魚を捕まえるのが楽しかったよ」「松山保育園のおともだちとおすもう大会をしたよ。負けてくやしかったけど賞状をもらえてうれしかったよ」「悲しいこともあったけどみんなといっしょだからどこにいても楽しかったよ」

園児たちはみんなで「6さいのうた」を歌って、八幡保育園での生活を締めくくりました。

保護者は「重くなりました。園に入った頃は軽かったんですけど。何とか八幡に戻って来られて最後は八幡で卒園出来たのが本当にありがたく思います」

八幡保育園　堀ゆかり園長「半年間子どもたちが毎日笑顔で松山保育園で過ごしていましたので、私たちがパワーをもらって日々頑張ってきました。まず無事に八幡保育園で卒園式を行う事が出来て本当にうれしく思っています」

大雨のために遠く離れた別の園での保育を余儀なくされた園児たち。2つの園での思い出を胸に、新たな小学校生活へ「ドキドキ」と「ワクワク」が止まらない様子でした。