週末に関川しな織まつり 150年続く伝統工芸 受け継いでいるのは3人だけ
山形県鶴岡市関川に伝わる「しな織」がいま、盛んにおこなわれています。木の皮の繊維を紡いだ糸を使う伝統工芸ですが、現在、受け継ぐのはわずか3人です。
「しな織」は、鶴岡市関川に古くから伝わる伝統工芸で、地区に自生するシナノキの皮の繊維を紡いだ糸で布を織っていきます。
関川しな織協同組合五十嵐 茂久代表理事「しな織りが続く年数的には分からない面もあるが100年ではきかない、150年近くになるのではと思う」
「しな織」の布は日本三大古代布の一つに数えられ、化学繊維の糸で作った布よりも水や熱に強く耐久性があります。
関川しな織センターではこの布からバッグや草履、それに、着物の帯などを作る作業が盛んに行われていて、館内には19日も、小気味よい作業音が響いていました。
「昔は秋から冬にかけて糸を紡いで冬、雪が多いのでその間、何もすることがないのではたを織っていた」
かつて「しな織」は雪深い冬の時期に地区の各家庭で行われていましたが、高齢化などを理由に現在、行っているのは3人だけです。
関川しな織センターではその貴重な作業の様子をシナノキの材料があるときはいつでも見ることができるということです。センター周辺では21日と22日の2日間、「関川しな織まつり」が開催され、布づくりの行程を見ながら作り手に話しを聞くことができる見学会やしな織製品の販売などが予定されています。