去年5月、甲斐市の路上で警察官に降車を求められた不審車両がパトカーに衝突するなどし、拳銃5発を発砲されながら逃走した事件で、警察は13日、群馬県に住むカンボジア人の男を逮捕しました。

　公務執行妨害と器物損壊の疑いで逮捕されたのは、群馬県太田市のカンボジア人で無職のチョン・ソクニー容疑者（30）です。

　警察によりますと、チョン容疑者は去年5月23日午後11時5分ごろ、甲斐市竜王の国道20号の側道で乗用車を運転し信号待ちをしていたところ、交通違反の取り締まりのため警察官に降車を求められました。しかし、それに応じず、車を前後に繰り返し動かして警察官を退避させた上、パトカーに衝突してフロントグリルを損壊させた疑いです。

　その際、南甲府警察署地域課の30代の男性警察官が警告をした上で拳銃5発を発砲しましたが、不審車両はその場から逃走。その後、甲斐市内で乗り捨てられているのが見つかっていました。

　警察は車から逃げた男2人の行方を追っていましたが、13日にチョン容疑者を逮捕しました。調べに対し、チョン容疑者は容疑を認めているということです。

　一方、警察は助手席に乗っていた群馬県に住むカンボジア人の20代の無職の男を去年11月、公務執行妨害と器物損壊の疑いで逮捕しましたが、男は容疑を否認。すでに釈放されているということです。

　警察によりますと、警察官が発砲した5発のうち1発がこの男の右腕を貫通していました。