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400年続く伝統行事「百八灯」幻想的な炎 過疎化進む集落照らす 山梨・市川三郷町

2024年8月19日 18:30
400年続く伝統行事「百八灯」幻想的な炎 過疎化進む集落照らす 山梨・市川三郷町

 市川三郷町の高萩地区でおよそ400年続く「百八灯」が16日夜に行われ、夏の夜に幻想的な灯明が灯されました。

 市川三郷町高萩で約400年続く伝統行事「百八灯」。毎年8月16日、お盆の送り火に合わせて行われています。

 日没後の午後7時、芦川沿いの県道に設置された灯明に地元住民が一つ一つ火を灯していきます。約200メートルにわたって川面を照らす108基の灯りは煩悩を表し、炎で焼き消すことで邪念を追い払うとされています。

 地域は高齢化と過疎化が進み現在、高萩地区に住む人は10人ほどになったといいます。それでもこの日は百八灯を楽しみに里帰りした子どもや孫たちでにぎわい、幻想的な炎の数々に見入っていました。

地元住民は
「すごくきれいで、これをいつも見るのを楽しみに来てます」「この祭りをこのまま続けなきゃいけないから。俺らはいずれどうなるか分からないから、それはやっぱり引き継がないとさ」「若い人たちにね、やってもらわなきゃ」「この祭りは長く続けていきたいと思います。子どもの世代まで残せるような形で、我々世代も頑張っていきたいと思います」

 祭りの最後には花火が打ち上げられ、夏の夜空を鮮やかに彩りました。

光源院 石原孝哉 住職
「とにかく(祭りを)存続したいと思っているが、なにぶん過疎の集落なもので、維持がなかなか難しくなってきた。でも最近はここから出ていった人やここに所縁のある人がボランティアで手伝ってくれるので活気を少しずつ取り戻している」

 地元の有志によって明るさを取り戻した伝統の灯は、地域の未来も明るく照らしています。

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