夏なのに…芦川で“どんど焼き” 無病息災祈る 伝統の道祖神祭り 山梨・笛吹市
笛吹市芦川町で14日夜、伝統の道祖神祭りとして県内では珍しい“真夏のどんど焼き”が行われ、住民が無病息災などをを祈りました。
かつて「若彦路」と呼ばれた街道を、多くの人が往来した笛吹市芦川町。
上芦川と中芦川の集落には、今はもう県内でここだけになった“真夏のどんど焼き”が受け継がれています。
14日午後8時過ぎ。
2メートルほどに積み上げられた木の山に火が付けられ、集まった約20人の住民が地域の無病息災や家内安全を祈願しました。
参加した女性
「こういう時にしか村のみんなに出会えないから楽しいワンちゃんにも出会えてうれしい」
参加した男性
「炎を見てるだけでもすごく癒される。日本人の遠い記憶というか」
かつて養蚕が盛んだったころは住民が桑の木や麦わらを持ち寄り、どんど焼きも盛大に行われたといいます。
集落は過疎と高齢化が進みましたが、祭りの明かりは人々の気持ちをつないでいます。
道祖神祭り 市川郁朗 祭典長
「これ以上、人数が少なくなっちゃうと準備が大変になるのかなと思うけど、できる限り継続していきたい」
山間の集落に、子どもたちに伝えたい古里の原風景が息づいていました。