「コロナ助成金」県内の不正受給2億3000万円超を確認 詐欺容疑で逮捕者も 山梨
新型コロナウイルスの影響を受けた事業者に支給された国の助成金を巡り、県内企業で確認された不正受給の総額が2億3000万円を超えていることが分かりました。2日にはうその申請で「雇用調整助成金」約1500万円をだまし取ったとして、笛吹市の会社役員の男が逮捕されました。
不正受給が確認されているのは「雇用調整助成金」と「緊急雇用安定助成金」で、新型コロナウイルスの影響を受けた事業者が従業員の雇用を維持できるように国が休業手当などの一部を助成したものです。
山梨労働局によりますと、県内では3日までに「雇用調整助成金」で17件、「緊急雇用安定助成金」で7件の計24件、総額2億3600万円あまりの不正受給が確認されたということです。
新型コロナの影響が深刻だった宿泊業や飲食・サービス業で、不正受給が多い傾向にあるということです。
こうした中、県警は2日、「雇用調整助成金」約1500万円をだまし取った詐欺の疑いで、笛吹市御坂町の会社社長、雨宮和也容疑者(66)を逮捕しました。
警察によりますと雨宮容疑者は経営する貴金属の製造・販売を手掛ける会社に関し、新型コロナウイルスの影響で従業員に「延べ1968日分の休業手当を支払った」とうその申請をして「雇用調整助成金」1524万円をだまし取った疑いです。
調べに対し、雨宮容疑者は容疑を認めているということです。
雨宮容疑者が社長を務める会社の従業員は取材に対し、「不正な申請が行われているとは知らなかった」と話しています。