「本当に大切なものだった…」“ブロンズ像”相次ぎ盗まれる 笛吹の公園と甲府の公民館
笛吹市の公園や甲府市の公民館の敷地に設置されたブロンズ像が、相次いで盗まれていたことが15日までに分かりました。
半田記者
「盗まれたブロンズ像が設置されていたのがこちらの台座なんですけども、この下には…犯行によるものでしょうか、ボルトが散乱しています」
被害が確認されたのは、笛吹市のスコレーセンターに隣接するテニスコートの入り口に設置されていたブロンズ像です。
年末年始の休業期間が終わった今年1月に施設の管理人がブロンズ像がなくなっていることに気付き、警察に通報しました。
市によりますと、このブロンズ像は高さ1m以上で、かいじ国体を翌年に控えた1985年ごろに市民から寄贈されたものだといいます。
長年にわたってテニスコートを見守ってきた象徴的なブロンズ像でしたが、突然の被害に市の担当者は肩を落としています。
笛吹市生涯学習課 荻原昭 課長
「盗難にあったモニュメントは市民から寄贈された大変貴重なもので残念。1日も早く発見されて戻ってきてほしいと考えている」
一方、笛吹市の現場から約4.5キロ離れた甲府市の里吉公民館でもブロンズ像が盗まれる被害が確認されています。
像のモデルとなった小林今朝男さん
「女房と2人の銅像を建ててくれただが、持っていかれてしまった」
盗まれたのは、里吉公民館の建設時に建てられたブロンズ像です。
ブロンズ像は公民館建設時に土地を寄付した小林今朝男さんと、3年前に亡くなった妻が笑顔で並んでいるデザインでした。
小林さんは「ブロンズ像を見るたびに思い出が蘇えった、本当に大切なものだった」と声を震わせました。
像のモデルとなった小林今朝男さん
「女房と2人で肩を並べた像があったのにね。ここに来るとなんとも言えない気持ち。来れば来るほど切なくなる」
笛吹市と小林さんはそれぞれ、警察に被害届を出したということです。