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地元関係者「観光客減る」来シーズンの富士山 ゲート閉鎖前倒しに懸念の声 山梨

2024年10月11日 19:04
地元関係者「観光客減る」来シーズンの富士山 ゲート閉鎖前倒しに懸念の声   山梨

 来夏の富士登山に向けた地元関係者による意見交換会が11日開かれ、県が通行料の値上げやゲート閉鎖時間の前倒しを提案しました。しかし、出席者から観光客の減少を不安視する意見が出され、今後も議論を続けることになりました。

 この意見交換会は毎年この時期、県や警察、山小屋関係者など来シーズンの富士登山について議論を交わすものです。11日は県の担当者が今年の夏に初めて導入した1人2000円の通行料や5合目ゲートによる入山規制について成果や課題を報告しました。

県富士山保全・観光エコシステム 岩間勝宏 推進監
「規制の実施によりまして、弾丸登山が疑われる登山者が昨年に比べ95%、救急搬送件数も40%減少するなど一定の成果をあげることができました。一方で、ゲート閉鎖間際の駆け込み登山や軽装登山を含め、来夏に向けて対策を講じなければならない課題も依然として残っております」

 会議はこの後、非公開の協議に入り、県側はさらなる弾丸登山の防止のため通行料の値上げやゲートの閉鎖時間の前倒しを提案しました。これに対し、5合目の関係者からは観光客の減少につながることを懸念する声が上がったということです。

県富士山保全・観光エコシステム 岩間勝宏 推進監
「規制の時間に関しましてはだいぶ意見が分かれています。今年5合目でやった状況やいろいろ指導した状況を踏まえれば、多少の前倒しは少なくともしなければならないだろうということはお伝えしています。当然、地元のみなさんの声についてもしっかり参考にしながら、来年の規制に向けた判断にしたいと思います」

 出席者からはこのほか、支払いが義務化されている通行料と任意の保全協力金について、統合を検討するべきとの意見も出されました。

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