×

【対策】熱中症とコロナ感染予防、両立する秘策とは? カギはエアコンつける前のひと手間 節電にも

2024年8月2日 18:07
【対策】熱中症とコロナ感染予防、両立する秘策とは? カギはエアコンつける前のひと手間 節電にも

 連日、猛暑が続く中、新型コロナの感染が明らかになるケースが増えています。熱中症と感染症の対策をどう両立させるかが課題となっています。

 これはオンライン診療の様子を記録した映像です。

 コロナ陽性が判明した40代男性
「熱中症で頭が熱いだけなのかと思って、それで熱も下がんないし…」

 7月、38度以上の発熱があったという男性。熱中症を疑っていたものの熱が下がらず、コロナの検査キットを使って調べたところ「新型コロナ」陽性が判明しました。

 医師
「だるい感じとかもありましたか」
 男性
「最初だるくて。ノド痛くて」
 医師
「抗原検査も陽性ですし、新型コロナで間違いないかな。症状も合っていますし」

 先週月曜日(7月29日)からの1週間で熱中症で救急搬送された人は全国で1万2千人を超えています。新型コロナと熱中症の見分けがつきにくいといわれるなか、往診やオンライン診療で対応する医師は感染の拡大を警戒しています。

 『ファストドクター』菊池 亮医師
「新型コロナウイルスの陽性率は6月は29%、7月は45%、8月に入って50%に推移するようになってきていて、感染拡大を認めています」

 大阪府内では、先週月曜日(7月29日)からの1週間で1医療機関あたり14.66人のコロナ感染者が報告され、8週連続で増加しています。

 オミクロン株から派生した、新たな変異株「KP.3」がまん延するなか、7月31日に公務に復帰した大阪府の吉村洋文知事は…

 吉村知事
「私自身もコロナに罹患しました。熱中症もこれから一番多い時期である。熱中症とコロナが重なったときには、救急搬送件数がひっ迫する可能性も高い」

 2日、注意を呼び掛けた兵庫県医師会は…

 兵庫県医師会 八田 昌樹会長
「熱中症であっても脱水になっておりますので、免疫力が弱くなっていますので、 感染力の強い今、やっぱりコロナにかかっていると合併している場合が多い」

 この危険な猛暑。気象庁によると、7月の全国平均気温は平年と比べて2.16度高く、過去120年余りで最も暑い1か月になったということです。

 大阪市内にあるマンションの一室。窓を閉め切ってエアコンを入れていない部屋の中はというと…

 蔦遥香 記者
「室内の気温は33度を示しています」

 外よりも気温が低いとはいえ、湿度は約70パーセントもありました。

 蔦遥香 記者
「室内に熱がこもっていて汗がとまりません」

 熱中症対策にエアコンは欠かせませんが、コロナ対策の「換気」も両立できるのでしょうか。

 ダイキン 徳地 晃宏さん
「一般的なエアコンは換気機能が付いていません。家に帰ってきた時にすぐにエアコンをつけるのではなく、部屋の中にたまっている熱い空気を窓を開けて換気して出してしまう。効率よく部屋の中を冷やし、かつ換気もできるというやり方があります」

 先ほどの部屋で、その方法を試してみると―

 ダイキン 徳地 晃宏さん
「窓を1か所開けるのではなく、2か所開けていただく。その窓の2か所が対角になっていることが、効率的な換気につながります」

 扇風機などを外に向けて設置すれば、さらに効率が上がるということです。

 蔦遥香 記者
「換気を始めて10分が経ちました。部屋の温度はあまり変わっていませんが、こもった空気が抜けて体が涼しくなってきました」

 湿度は約10%下がる結果に。部屋の空気を入れ替えてから、エアコンをつけた方が早く効率的に部屋を冷やすことができるということです。

 ダイキン 徳地 晃宏さん
「だいたい1時間あたり、5分~10分の換気をやっていただくのをおすすめしている。(エアコンは)換気している間も(オンとオフをするより)つけっぱなしの方が節電につながる可能性が高い」

 この夏は暑さ対策と感染対策を同時に心がけ、工夫して過ごす必要がありそうです。

読売テレビのニュース