“パワハラ”認定から一夜…斎藤知事「県政を前に進めていく」第三者委の報告書「すべては見ていない」
知事や県幹部の対応は「明らかに違法」と認定した第三者委員会の報告から一夜。20日朝、兵庫県の斎藤元彦知事の姿は、淡路島のイベント会場にありました。
19日、報告書の内容を「重く受け止め」、「これから精査することが大事」と話していた斎藤知事は…
記者
「報告書は見ましたか?」
斎藤元彦 知事
「夕方だったので、すべてには目を通せていない」
記者
「どれくらいの期間がかかる?」
斎藤元彦 知事
「内容が多岐にわたり法律的な問題もあるので、いつまでにということはちょっと…。“しっかり、ゆっくり”(第三者委の)委員長が言った通り、中身を見させていただきたいと思う」
このように述べ、この日も記者の質問をかわしました。
19日に第三者委員会が公表した調査結果は、今月4日、百条委員会が「パワハラと言っても過言ではない」などと断定を避けた報告より、踏み込んだものになりました。
第三者委員会・藤本久俊 委員長
「事情を聞かずに叱責するのは相当ではありません」
「ため息や舌打ちで考えさせるのは、人を不安にさせる行為です。私たちは、この行為もパワハラに当たると判断しました」
休日にチャットで叱責するなど、斎藤知事の10件の行為をパワハラと認定。告発した職員を「うそ八百」などと非難したことも「精神的苦痛を与えた」として「パワハラに該当する」と厳しく指摘しました。
また、告発文書を「公益通報」として扱わず、告発者を特定し、処分した知事らの対応についても…。
第三者委員会・藤本久俊 委員長
「公益通報対象事実の要件は満たしていると見るべきでしょう」
「元県民局長への尋問など、通報者探索行為が行われた。これは違法な行為です」
報告書について「厳しい意見でなはく、これがスタンダード」と語った第三者委員会。今後、斎藤知事はどう対応するのでしょうか。
記者
「『うそ八百』などの発言撤回は?」
斎藤元彦 知事
「(報告書の)内容をじっくり自分の中でも理解しながら、改めるところはしっかり改善したい」
記者
「自身の進退については?」
斎藤元彦 知事
「私の責任の果たし方は、反省すべきところは反省し、改めるところは改める。その上で、来年の予算の成立含め、県政をしっかり前に進めていく ということが、私の果たすべき責任。それをしっかりやっていく」
斎藤知事自らが設置した第三者委員会の厳しい評価は、自身への逆風が強まる可能性をはらんでいます。