×

【独自】兵庫・斎藤知事のパワハラ疑惑告発の元幹部 百条委員会の証人喚問「頑張ります」とメッセージ 10日後に自殺か

2024年7月11日 22:28
【独自】兵庫・斎藤知事のパワハラ疑惑告発の元幹部 百条委員会の証人喚問「頑張ります」とメッセージ 10日後に自殺か
亡くなった男性職員とのやり取り(一部加工)

 兵庫県の斎藤知事のパワハラ疑惑などを告発し、7日に死亡した元幹部の男性職員が、百条委員会での証人喚問を前に、知人からの「厳しい意見も飛ぶと思います」との助言に対して、「ありがとうございます。頑張ります。」などとメッセージを送っていたことが分かりました。

■2回目の百条委員会後に県関係者にメッセージ 送付から10日後に死亡

 読売テレビが入手したのは、斎藤知事のパワハラ疑惑をめぐる百条委員会の2回目の会合が開かれた6月27日の夜、疑惑を告発した男性職員が知人である県関係者と交わしたメッセージです。

 男性職員は7月19日に証人喚問が予定されていて、県関係者から「委員の一部から厳しい質問が飛ぶと思います」とのメッセージに対し、「ありがとうございます。頑張ります。」と返信していました。

 このやりとりを交わした10日後、男性職員は死亡しました。関係者によると、遺書が残されていて、自殺とみられます。

 男性職員は、百条委員会の求めに応じ、資料を提出するなど調査に前向きな姿勢を示す一方、百条委員会の奥谷委員長に対し「プライバシーに配慮して進めてほしい」とメッセージを送っていたことが明らかになっています。

■「おねだり体質」「あちこちから悲鳴」告発も…斎藤知事は「ウソ八百」真っ向から否定

 一連の問題のきっかけは、今年3月に西播磨県民局長だった男性職員が報道機関や兵庫県議などに送った告発文でした。中には「斎藤知事のおねだり体質は県庁内でも有名」「知事のパワハラは職員の限界を超え、あちこちから悲鳴が聞こえてくる」などと書かれ、斎藤知事によるパワハラや地元企業から贈答品を受け取っていることなど、批判や疑惑が7項目にわたって指摘されていました。

 これに対し、斎藤知事は「ウソ八百」などと疑惑を真っ向から否定し、男性職員は3月末の予定だった退職予定が取り消され、5月、県は男性職員を停職3か月の懲戒処分にしました。

 こうした動きに対し、複数の県議が「人事当局の調査はあくまで内部調査だ」と批判が強まり、6月13日、議会が強い調査権を持つ百条委員会の設置が決まりました。

 疑惑の真相解明を求める声が強まる中、男性職員が死亡したことに対し、兵庫県職員労働組合は10日、「県政が停滞し、もはや県民の信頼回復が望めない状況」だとして、知事に「責任のある対応」を求める申し入れ書を提出しました。労組側は「事実上の辞職要求だ」との認識を示しています。

 一方の斎藤知事は、「大変重く受け止めている」と述べる一方、「責任ある対応として百条委員会や第三者委員会の調査に対応するのが第一だと考えている。県政を立て直すのが責務」と話し、改めて辞職を否定していました。

読売テレビのニュース