「被害者の自宅で遺体を解体した」国交省職員殺害容疑で再逮捕の男「お金がないので殺すしかなかった」
国土交通省の職員を殺害し、現金などを奪った疑いで再逮捕された男が、被害者が自宅から出てきたところを襲ったとみられることがわかりました。
属ちひろ記者
「午前9時です。強盗殺人の疑いで逮捕された大木容疑者の身柄が検察庁に送られます」
顔を手で塞ぎつつも、指の間からカメラを見る無職の大木滉斗(ひろと)容疑者(28)。
去年12月、大阪市中央区の同じマンションに住む国交省職員、神岡孝充さん(52)の首を絞めて殺害し、現金5万円やキャッシュカードなどを奪った疑いがもたれています。
事件当日、海外にいる妻に会いに行く予定だった神岡さん。午後3時半ごろに、「30分後に出発する」と妻にメールを送っていましたが―。
大木容疑者(再逮捕前の調べに対し)
「自宅から出てきた神岡さんの首を絞めて殺した。神岡さんの自宅で遺体を果物ナイフで解体し、ナイフは川に捨てた」
供述などによると、大木容疑者は神岡さんを殺害したとみられる翌日、金髪のカツラで変装し、解体した遺体をキャリーケースや保冷バッグにいれてマンションを出発。
電車や徒歩で東大阪市の山の中に胴体や手足を運んだあと、保冷バッグに入れた頭部は大阪市内のマンション敷地内に遺棄したということです。
また、大木容疑者の供述をもとに警察が大阪市の道頓堀川を捜索したところ、遺体の切断に使ったとみられる刃渡り13センチの果物ナイフが見つかりました。
なぜ事件は起きたのか。
大木容疑者(吹き替え)
「お金がないので殺すしかなかった」
大木容疑者には金融機関に約200万円の借金があり、事件後の1月、神岡さんのキャッシュカードを使って大阪市内や京都市内のコンビニエンスストアで現金を引き出し、借金の返済に充てていたということです。
大木容疑者は当初、自身の関与を認めていましたが、再逮捕後の調べには、「黙秘します。黙秘する理由も黙秘します」と話しているということです。
2人は面識はなかったとみられ、警察は、神岡さんを狙ったいきさつや借金を抱えた理由を詳しく調べています。