「役員報酬を3000万円もらえると…」"紀州のドン・ファン”殺害裁判 検察側が元妻の被告人質問へ
"紀州のドン・ファン”と呼ばれた資産家の男性を殺害した罪に問われている元妻の裁判員裁判は11日、検察側の被告人質問が行われる予定で、無罪を主張する元妻がどのような発言をするか注目されます。(取材・報告=澤井燿平 記者)
裁判は午前10時40分から始まり、弁護側の被告人質問が引き続き行われています。元妻はこの日も黒のスーツ姿で法廷に姿を見せ、言いよどむことなく落ち着いた様子で質問に答えています。
須藤早貴被告(28)は2018年、和歌山県田辺市の自宅で、野崎幸助さん(当時77)に何らかの方法で致死量を超える覚醒剤を摂取させ、殺害したとされています。
これまでの裁判で須藤被告は「私は社長を殺していませんし、覚醒剤を飲ませたこともありません」と無罪を主張。先週金曜日(8日)に行われた被告人質問で、須藤被告は、事件前に野崎さんから「覚醒剤を買ってきてほしい」と頼まれたと明かしました。
この日も弁護人の被告人質問が続き、野崎さんの死後、「会社が大変になったことは知っていた。『代表がいないのでなってほしい』と言われ、役員報酬を3000万円もらえることになり、『え?』となったが『法律上問題ない』と言われ、『ありがとうございます』と言って もらいました」と話しました。
犯行を示す直接的な証拠がない中、須藤被告や弁護側の主張に対し、検察側が被告人質問でどう切り込むかが裁判のポイントになります。