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「刑事司法の歴史変わると言っても過言ではない」不動産会社元社長“違法捜査”、担当検事を刑事裁判へ

2024年8月9日 17:50
「刑事司法の歴史変わると言っても過言ではない」不動産会社元社長“違法捜査”、担当検事を刑事裁判へ

 大阪地検特捜部に逮捕され、裁判で無罪となった不動産会社の元社長が、担当検事の違法捜査について刑事裁判を開くよう求めていた請求で、大阪高裁は裁判を開く決定を出しました。

 「プレサンスコーポレーション」の元社長、山岸忍さん(61)は、21億円の横領事件で、大阪地検特捜部に逮捕・起訴されましたが、当時の部下が取り調べで「あなたは大罪人だ」などと迫られ、供述を取られていたことが分かり、無罪が確定しました。

 山岸さんは、担当だった田渕大輔検事(52)の捜査は違法だとして国に賠償を求め、田渕検事を刑事告発しましたが、大阪地検が不起訴としたため、大阪地裁に刑事裁判を開くよう請求。大阪地裁が請求を退けたことから、抗告していました。

 大阪高裁は8日付で、「検事の威圧的な一連の言動は陵虐行為に当たる。捜査の運用の在り方は組織として検討されるべき」として、刑事裁判を開く決定を出しました。

 山岸さんの代理人・中村和洋 弁護士
 「刑事司法の歴史が変わると言っても過言ではない。検察庁全体として大きく反省し、組織としての在り方を改めるべき」

 山岸さんは「検察改革の第一歩につながるよう強く望む」とコメントする一方、大阪地検は、「適正な取り調べの実施に努めたい」としています。

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