【万博】会場の今は?国内パビリオンは続々完成も…海外パビリオンはまだ工事中「タイプA」完成は2割 注目ポイントをリレー中継 開幕まで1か月
(黒木キャスター)
大阪・関西万博の開幕まで13日で1か月です。会場は今、どんな状況になっているのか、様々な注目ポイントをリレー中継でお伝えします。加藤さん!(取材・報告=加藤沙織記者、楠下一輝記者、有吉優海記者)
(加藤記者)
私の後ろにある白い屋根の建物が、万博会場の最寄り駅、大阪メトロ中央線の「夢洲駅」です。まだ一般の方は、駅から先に進めないということですが、記念撮影に来られる方などの姿は見ることができました。万博の期間中は、来場者の6割ほどが、夢洲駅を利用する想定になっています。
すぐそばに設けられていますこちらが、東ゲートです。30台程度の入場口が設けられていて、まさにテーマパークの入り口といった雰囲気です。
この手前のエリアで、まず手荷物検査を受けて、こちらの機械で「ピッ」とすることで、入場できるようになるそうです。
ゲートを通り抜けました。正面に見えるのが、会場のシンボル「大屋根リング」です。ここから見ても大迫力ですが、大屋根リングは「世界最大の木造建築」として、ギネス記録に認定されています。
ゲートの前は広場になっていて、真ん中に案内所がすでにできていました。前にデジタルサイネージが見えますでしょうか。近づいて見ると、会場案内図やイベント情報などが表示され、複数の言語の案内も確認できました。
その手前には植栽も整えられていて、季節によってさまざまな風景が楽しめるのではないでしょうか。
その隣、「エキスポ2025 オフィシャルストア」という英語の文字が見えますでしょうか。
こちらが公式グッズが買えるストアということで、ミャクミャクのかぶり物なんかもかぶって楽しんだりできるんじゃないかなと思います。
この辺りに広がっているのが、民間企業や自治体などが手掛ける国内のパビリオンです。私が見える範囲でも、多くの建物の外観ができていて、個性的な形をしたパビリオンが多く立ち並んでいます。
こちらの大きな船のような外観が特徴のパビリオンは、三菱グループが出展する「三菱未来館」です。中には幅11メートル、高さ9メートルの巨大なシアターが設けられていて、深海や宇宙を旅しているかのような没入感のある体験をすることができるということです。
さらに、「三菱未来館」の隣にあるのが、パナソニックグループが手掛けるパビリオン「ノモの国」です。立体的な形のフレームに、薄い膜のような素材が全部で約750枚貼られています。見る角度だったり、時間だったりで見え方が変わるということです。パビリオンの中では、通っても濡れないミストをスクリーンにして映像を投影したり、結晶を手に探索したりと、主に子どもたちをターゲットとした体験型のパビリオンとなっています。
このような企業や自治体が作る国内パビリオンは、主に大屋根リングの外側に広がっているんですけれども、実はリングの内側にもパビリオンは建設されています。大屋根リングの内側ちょうど真ん中あたりにいる楠下さん!
(楠下記者)
私は、万博会場のちょうど真ん中にいます。
後ろに見えるのが「静けさの森」という場所です。甲子園球場の敷地全体の半分ほどにあたる約2.3ヘクタールの広さがあり、約1500本の木が植えられています。この1500本の木は、大阪のいろんな公園などから運ばれてきています。
万博の中心部分から南側に進んでいきますと、8人のプロデューサーが手掛けるシグネチャーパビリオンが広がります。いずれも「いのち」をテーマとしたパビリオンで、特徴的な建物がいっぱい並んでいます。
その中でも気になるのが、この白い外観の建物。「クラゲ」がモチーフとなっています。ジャズピアニストの中島さち子さんが手掛ける建物で、「いのちの遊び場・クラゲ館」と名付けられました。
もう一つ気になるのは、この銀色の建物、メディアプロデューサーの落合陽一さんが手がける「null2(ヌルヌル)」という建物です。
こちらの建物の中でも面白い体験ができます。 AIがつくり出す映像を光と鏡で映し出しているほか、専用アプリで事前に音声や姿を登録すると、デジタル化した自分の分身と対話することが出来ます。建物には特殊なミラーが使われていて、近未来的な、素材によって風や振動で、まるで建物が動いているように見えます。
日本の最先端の技術が見れるのも万博の魅力ですが、海外のパビリオンもやっぱり気になりますよね。 大屋根リングの上にいる有吉さん!
(有吉記者)
私は大屋根リングの上にいますが、ここは1周2キロで、歩いて散策することができます。リングの内側には、万博の華ともいえる、海外パビリオンが広がっています。
画面の左側に見える赤い丸は「シンガポールパビリオン」で、その隣の白い丸は「オランダパビリオン」です。この球体の中では、360度 映像に囲まれた体験ができるんだそうです。オランダ館では、カフェで名物のスイーツを楽しむこともできます。
オランダ館のように、ほぼ完成している建物もある一方で、私の後ろを見ていただくと、まだまだ工事中の建物も多く見受けられます。こうした建物、自前で建設する「タイプA」のものは42棟あるんですけれども、その中で建物の検査が完了しているのは8棟だけで、まだ2割程度しか完成していません。
こうした工事の遅れは、PRの遅れにも直結していて、各国の担当者に取材をしていると、建物が完成した国であっても、工事の進捗を妨げてしまうので、会場内でのPRイベントを控えるように言われているという話もあり、思うようにPRが進んでいない状態になっています。
建物の建設だけではなく、運営面でも残された課題をどうクリアするのか、開幕までの1か月がまさに正念場となっています。