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オリックス能見篤史引退に A.Jことアダム・ジョーンズがドイツから「素晴らしいキャリアを築いたこと、おめでとう」とお祝い

2022年9月17日 10:02
オリックス能見篤史引退に A.Jことアダム・ジョーンズがドイツから「素晴らしいキャリアを築いたこと、おめでとう」とお祝い
オリックスに在籍したアダム・ジョーンズ氏
オリックスの能見篤史投手兼任コーチが今季限りでの引退を発表しました。各方面から引退を惜しむ声やその功績をたたえる声があがっていますが、日本テレビは去年までの2シーズン、オリックスに在籍した「A.J」ことアダム・ジョーンズ氏に、能見投手兼任コーチについて話を聞きました。

選手として一線を退いたジョーンズ氏は、現在MLBの親善大使として、野球の普及活動などを行っているということです。住む環境もがらっと変え、家族と一緒にスペインにお引っ越し。インタビューした日にはWBCの予選を見るために、ドイツに到着したばかりでした。

――能見さんの引退が発表されました。

まず、素晴らしいキャリアを築いたこと、おめでとうございます、と言いたいな。彼の血と涙と汗と、すべてを注ぎ込んできた結果だと思うから。ノウミさんの次の人生が楽しみです。コーチに専念するのかな。ノウミさんは最高のコーチになると思う。

持っている知識、ハングリーさ、野球への情熱を、若手に伝えていってくれれば、と思っています。
――能見さんとの思い出を教えてもらえますか?

僕は人と話すのが好きだから、ノウミさんと長い時間話したな、彼が阪神からオリックスに来たときに。彼が歩んできた背景とか、高校とか、大学とかの話。プロ野球に入るまでとか、彼の野球人生は結構ハードで、高校からすぐにプロ野球に入ったわけじゃない。ドラ1ではなかったみたいだし。そういう話をしたなぁ。

僕はその人の背景、その人を形作っている話を聞くようにしてるんだけど、ノウミさんは何でも話してくれたし、すごくたくさんのことを話してくれた。

社会人野球についても教えてくれたしね。いろんな経験を乗り越えてきた人。ドラ1ではないのにプロ野球で素晴らしいキャリアを築いてきた人だよ。

――能見さんのような選手がチームに与える影響はどんなものでしょうか?

ノウミさんは毎日投げるわけではないけど、若手への影響力は絶大だと思う。若手はもっと長年経験を積んできたベテランの話は聞くべきだと常々思ってる。平野(佳寿)もそうだよね。長年の経験を経たベテランは野球というものをよく知っている。私生活の組み立て方もそう。野球と家族とかね。

ノウミさんとは本当にいろんなことを話したよ。子どもの話もしたし、彼は本当に素晴らしい人間だと思う。すごくオープンだしね。

(最初は)若手が質問してくるのを待ってた感じはしたな。でも、誰も行かなくて(笑)僕はすぐに行ったけどね、話を聞くの好きだから。

――確かに最初は壁があったという話もしていました。今は山本由伸投手、宮城大弥投手、山崎福也投手などいろいろな投手と話をしているそうです。

山本とか宮城とか若手投手は、ベテランともっと会話していいと僕は思う。山本はすでに日本で最高のピッチャーの1人だと思ってるけど、まだ彼には学べることがたくさんある。彼のすごいところは、自分がまだ学ぶ余地があると理解しているところ。ただ速い球を投げられるからとかではなく、頭で自分はまだ伸びると思って学んでいるからだと思う。

――オリックスで過ごした時間はどうでしたか?

すばらしかった。僕の目を開けてくれた体験の数々だったよ。メジャーで甘やかされた選手として育った僕だったけど(笑)日本はそんなことなかった。

自分でやらないといけないことも多かったし、僕を謙虚な気持ちにさせてくれた。「自分で荷物も詰められるし、自分で荷物も運べるぞ」って。

野球が大好きな人たちと一緒にいるのは本当に楽しかったし、そうした気持ちを共有できたのは本当によかった。フィールドでも、ロッカールームでも最高だったな。

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Twitterなどでもオリックスに向けて、メッセージを発信することが多いジョーンズ氏。プロ野球はインターネットなどで結果などをみたりしていると教えてくれました。また、元チームメートとも時々メッセージのやりとりなどをしていることも明かしてくれました。

「杉本とも話すし、大下からも連絡はくるよ。彼らが何かアドバイスとか求めてくるなら、僕はなんでも答える」と笑顔を見せてくれました。

そんなジョーンズ氏ですが、自身の通訳も務めてくれた“フジさん”こと藤田義隆さんについて、「フジさんとはずっと一緒にいた。ご飯にも何度も行ったし、楽しかったな」と目を細めていました。
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