瀬古氏「もつれます」混戦の箱根駅伝語る
1月2日、3日に開催される第98回東京箱根間往復大学駅伝について、日本陸上競技連盟のマラソン強化戦略プロジェクトリーダーで長年、大会の解説を務める瀬古利彦さんが展望を語りました。
「わけのわからん駅伝になると思う。我々解説者もよめない」と大混戦になることを予想しました。
◆勝負のポイントは“復路”
勝負のポイントについては、「後半(復路)に準エース級を残していく、これが大事。9区が勝負だと思います。青山学院は、みんなエースですから。1番調子がいい人を後半の9区に置くと思います」と語りました。
青山学院は、今大会出場21チームで唯一、エントリー16人全員が各チームの主力選手に匹敵する10000メートル28分台をマークするなど、層の厚さで勝負します。
◆「もつれますね」瀬古さんが語る“2強を脅かす注目の5校”
「駒澤、青山学院を焦らすことが今回のキーポイント。前半(往路)で、いいところにいかなきゃいけない。僕はそれができるのは、東京国際と順天堂みたいな大エースがいるところ」と分析しました。
東京国際は、前回大会で驚異の14人抜きを果たしたイェゴン・ヴィンセント選手(3年)。順天堂は、東京五輪男子3000メートル障害で7位入賞の三浦龍司選手(2年)がチームをけん引。大エースの活躍が、鍵を握ると話しました。
そのほかにも、「前回2番になりましたけど創価。明治も強いと思う、箱根駅伝予選会でダントツでした。そして私の後輩たち早稲田は、27分台トリオ(中谷雄飛選手、太田直希選手、井川龍人選手)3本柱。もつれますね、これは間違いない」とコメントしました。
◆各校エースに注目「いい選手がいっぱい」
「今大会は、全部が楽しみ。いい選手がいっぱいいるんだもん」と、各チームの選手たちにも期待を寄せました。
「順天堂の三浦くんがいて、早稲田の中谷くん、東洋の1年生、石田洸介くんは将来の五輪代表候補。東京国際の丹所健くん、当然留学生のヴィンセント選手はみなさん驚がくの走りを見られると思う。駒澤は田澤廉選手、鈴木芽吹選手。青山学院は近藤幸太郎選手。今からゾクゾクしますね。考えただけでこっちの方が疲れてね。(本番の)2日3日はしゃべれなくなっちゃうんじゃないかな」と熱く語りました。
◆210人のランナーたちへ「悔いのない走りを」
最後に瀬古さんは「箱根駅伝は一生心の中に残るから物語を自分でつくってほしい。210人のみんなが1つも悔いのない走りをしてほしい」と選手たちへエールを送りました。