青山学院大 箱根駅伝優勝へ主将が決意
◇第98回箱根駅伝(来年1月2日、3日 東京・読売新聞社前~箱根・芦ノ湖間 往路5区間107.5キロ、復路5区間109.6キロ 合計10区間217.1キロ)
2015年の第91回大会で初優勝から4連覇を果たすなど、5回の総合優勝を誇り、箱根駅伝強豪校の仲間入りを果たした青山学院大学。
2度目の大会連覇を狙った前回の第97回大会では、山上りの5区でのアクシデントもあり、往路で12位。その後の復路で巻き返すも、総合4位で大会連覇はなりませんでした。
第96回大会以来、2大会ぶりの王者奪還へ、新チームのキャプテンに就任したのは、4年生の飯田貴之選手。1年生から箱根駅伝を走り、2年生の時に出場した第96回大会では、山上り5区を走り、往路優勝のフィニッシュテープを切るなど、経験豊富な主将です。
頼りになるキャプテンも走り以外の私生活では、「かわいいというか、助けたくなる主将」と、飯田選手はチームメートから“愛されキャラ”として慕われている一面も持っています。
その飯田選手が、今シーズンの戦いの中で、「本当に悔しかった」と後悔しているのが、今年11月の全日本大学駅伝の走りです。
大学駅伝シーズン初戦となった10月の出雲駅伝では2位となり、迎えた全日本大学駅伝。飯田選手が最終8区を担当。7区のランナーからたすきをもらった段階ではトップを走る駒澤大学との差は18秒でした。
飯田選手は、8キロすぎで駒澤大学に追いつき、並走します。実はこのレースプランは、事前に原晋監督と決めていた通りの走りでした。しかし、ラスト2キロで駒澤大学の選手がスパートし、それに飯田選手はついて行くことができず、優勝を逃しました。
原監督は自身の采配ミスと話しましたが、飯田選手は「離されたら優勝を逃してしまうとわかってはいたんですけど、それでも全然体が動かなくてとにかく必死で、最後のフィニッシュテープを切るまで走りはした。本当に悔しかった」と、レースを振り返りました。
全日本大学で味わった悔しさを晴らすため、飯田選手は「箱根駅伝では自分が区間賞を取って、チームを優勝させるぐらいしないとキャプテンとしての仕事を果たしたといえないので覚悟を持ってやりたい」と、最後の箱根駅伝へ決意を口にしました。
写真:西村尚己/アフロスポーツ