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箱根駅伝“日本人最速”駒大・田澤廉に注目

2021年12月21日 14:14
箱根駅伝“日本人最速”駒大・田澤廉に注目

◇第98回箱根駅伝(来年1月2日、3日 東京・読売新聞社前~箱根・芦ノ湖間 往路5区間107.5キロ 復路5区間109.6キロ 合計10区間 217.1キロ)

今年の優勝候補、連覇を狙う駒澤大学。“日本人最速ランナー”として活躍が期待されるのが、3年生の田澤廉選手です。

前回の箱根駅伝では2年生ながらエース区間“花の2区”を任された田澤選手。

「倒れてもいいから、最後までは走り切れ。男だったらいけよ!」

大八木弘明監督からの激励を受けながら、15位から8位に。7人抜きを達成しました。

しかし、レース後半は思うような走りができず、区間としては7位に。

レース直後「やばい、最後全然動かなかった、足がもう」とエースとしては悔しい走りとなりました。

それでもチームの信頼は揺るがず、田澤選手が、新チームのキャプテンを任されました。

目標はエースという自覚を持って、より強いチームを築き上げること。

「(大八木監督から)『お前は強い』と言われる存在になって、しっかりチームを引っ張っていきたい」と話した田澤選手。

2021年はその強さを見せつけました。

5月、東京五輪代表選考レースの日本選手権10000mでは、社会人のトップランナーたちを抑えて、27分39秒21と2位で表彰台に。

11月の全日本大学駅伝の7区でも会心の走り。トップと1分36秒差の4位でたすきを受け取りながらも、一気にトップに立ち、チームを大会連覇へ導きました。個人としても区間賞を獲得しています。

さらに、箱根駅伝1か月前となった12月の日本体育大学長距離競技会では、10000mに出場。

箱根駅伝2区・3区の区間記録を持つイェゴン・ヴィンセント選手(東京国際大3年)のタイムを上回る27分23秒44でフィニッシュしました。

このタイムは2013年に大迫傑さん(早稲田大)が樹立した日本人学生最高記録を14秒87更新するもの。

さらに、相沢晃選手(旭化成)の日本記録(27分18秒75)まで4秒69に迫る日本歴代2位の記録となりました。

この1年で磨き上げた強さの集大成を、箱根駅伝で見せつけられるかが、駒澤連覇のカギとなりそうです。

「(箱根駅伝には)特別な思いがある。記録も意識しながら、自分が走る区間で区間賞を取りにいきたい」


写真:アフロ