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東京国際大・チーム一丸で箱根駅伝初優勝へ

2021年12月21日 23:17
東京国際大・チーム一丸で箱根駅伝初優勝へ

来年1月2日、3日に行われる第98回箱根駅伝。ここ2年、箱根ファンを驚かせてきたのが、東京国際大学のエース、イェゴン・ヴィンセント選手(3年生)です。

ヴィンセント選手は1年生で3区を走り、これまでの記録をなんと2分1秒も縮める59分25秒で区間新記録を樹立しました。2年生ではエース区間の2区を任され、14位でたすきを受け取ると、異次元の走りで2位集団に追いつき8人をごぼう抜き。さらに先頭を走る東海大学をとらえると、そのまま抜き去りトップに。タイムは1時間5分49秒。2年連続で区間新記録をたたき出しました。

今年3年生となったヴィンセント選手は、12月に行われた第293回日体大長距離競技会に出場。28分台なら早いと言われる10000mで、27分24秒42の自己ベストを更新します。箱根駅伝へ順調な仕上がりを見せるヴィンセント選手は「前回の箱根駅伝よりもいいパフォーマンスをすることが最大の目標です」と意気込みを語りました。

さらに今年の東京国際大学の目玉は、ヴィンセント選手だけではありません。「ダブルエースが誕生すると思います」と話すのは、チームを率いる大志田秀次監督。そのダブルエースが、丹所健選手(3年生)と山谷昌也選手(3年生)です。

同じ3年生で、丹所選手、山谷選手とも仲がいいヴィンセント選手は「彼らはこの1年で成長しました。同学年なので卒業するまでに一緒に目標を達成したいです」と二人への思いを話しました。

チームの成長を証明したのが、10月に行われた出雲駅伝。東京国際大学はヴィンセント選手をアンカーに配置し、最後に逆転するプランを考えていました。

しかしレースは意外な展開に。1区を任された山谷選手が先頭争い。トップと5秒差、区間3位の力走を見せます。そして3区の丹所選手で、東京国際大学はついにトップに立ちます。

その後のレースもメンバー全員が想定以上の走りを見せトップを死守。2位に20秒以上の差をつけ、アンカーのヴィンセント選手へたすきをつなぐと、トップを独走したままゴール。東京国際大学は、大会史上初の初出場・初優勝の快挙を達成しました。

大会後、山谷選手は「(東京国際大は)ヴィンセント頼みって言われて悔しい思いをみんな持っている。それを出雲駅伝で、ヴィンセント頼みじゃないっていうのを証明できた」と話すと、丹所選手も「1番うれしいのはヴィンセントだけじゃないことをチームで証明できた大会でもあったので、優勝よりもそっちの方がうれしい」とチームの成長に手応えを感じていました。

11月の全日本大学駅伝でも、優勝争いにからんだ東京国際大学。大志田監督は「我々の持ち味はミスをしない、つなぐ駅伝。胸差でもいいから前に出て優勝目指していきたい」と箱根への意気込みを語り、チーム一丸となっての初優勝を目指します。

写真:アフロ

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