◆第３３回出雲全日本大学選抜駅伝（１０日、全６区間４５．１キロ、出雲大社正面鳥居前～出雲ドーム前）

新型コロナウイルスの影響で２年ぶりの開催となった「出雲駅伝」。今シーズンの初戦で全国から強豪校が集うなか、東京国際大が初出場で初優勝の歴史的快挙を果たしました。

晴れ渡った空のもと、午後０時０５分に号砲が鳴らされて出場２０校が一斉にスタート。東京国際大は１区の山谷昌也選手（３年）が３位と好位置につけると、２区の佐藤榛紀選手（１年）は順位をキープし、トップの國學院大と４秒差でタスキをつなぎます。

すると３区、レースが大きく動きます。丹所健選手（３年）が２キロ過ぎで先頭に立つと、後続を徐々に引き離し独走状態に。そのまま他を引き寄せずトップでタスキリレーし、２位の創価大学と２９秒差をつけました。

その後は安定した走りを見せた東京国際大。４区で白井勇佑選手（１年）、５区でキャプテンの宗像聖選手（３年）も好走。２８秒のリードを保って最終６区につなぎます。

フィニッシュ区間を任されたのは、１月の「箱根駅伝」で１４人抜きを達成したＹ・ヴィンセント選手（３年）。ケニア出身の留学生が区間賞の活躍で悠々と逃げ切り、東京国際大は２時間１２分１０秒でフィニッシュ。初出場のチームが優勝する史上初の快挙を成し遂げました。

レースを終え、大志田秀次監督は「１区、２区、３区といい流れを作ってくれて、（６区の）ヴィンセント選手に楽をさせることができた。出雲を経験して、その次の２つの駅伝（全日本大学駅伝・箱根駅伝）でも優勝を目指すチーム作りができている。これからまた頑張っていきたい」とコメント。史上５校目となる同一年度の駅伝“３冠制覇”へ、先を見据えました。


■最終成績
優勝　　東京国際大　　　　２時間１２分１０秒
２位　　青山学院大　　　　２時間１４分０７秒
３位　　東洋大　　　　　　２時間１４分１３秒
４位　　國學院大　　　　　２時間１４分１７秒
５位　　駒澤大　　　　　　２時間１４分５３秒
６位　　早稲田大　　　　　２時間１５分００秒
７位　　創価大　　　　　　２時間１５分３７秒
８位　　帝京大　　　　　　２時間１６分２４秒
９位　　東海大　　　　　　２時間１６分５３秒
１０位　順天堂大　　　　　２時間１７分１７秒
１１位　立命館大　　　　　２時間２０分１４秒
１２位　大阪経済大　　　　２時間２１分４８秒
１３位　関西学院大　　　　２時間２２分２６秒
１４位　皇學館大　　　　　２時間２３分０７秒
１５位　北信越学連選抜　　２時間２３分５８秒
１６位　広島経済大　　　　２時間２４分３６秒
１７位　札幌学院大　　　　２時間２５分３６秒
１８位　東北学連選抜　　　２時間２５分５０秒
１９位　北海道大　　　　　２時間２７分５２秒
２０位　日本文理大　　　　２時間３０分４２秒


■区間賞獲得者
１区（８．０キロ）
２３分４１秒　近藤幸太郎（青山学院大３年）

２区（５．８キロ）
１６分１６秒　木付琳（國學院大４年）

３区（８．５キロ）
２３分４９秒　Ｐ・ムルワ（創価大３年）

４区（６．２キロ）
１８分４０秒　石塚陽士（早稲田大１年）

５区（６．４キロ）
１８分５５秒　石田洸介（東洋大１年）

６区（１０．２キロ）
２９分２１秒　Ｙ・ヴィンセント（東京国際大３年）


写真：日刊スポーツ／アフロ