【SP対談後編】由伸が佐藤輝に実演指導
日本テレビ系「Going!Sports&News」の新野球解説者に15日から就任する高橋由伸さんが、就任後初めての取材で阪神・佐藤輝明選手を直撃しました。
昨季は前半戦だけでホームランを20本も打っていた佐藤選手。東京五輪によりシーズン中断期間中のエキシビションマッチでもホームランを量産するなど、好調を維持していました。
しかし去年8月22日の中日戦からプロ野球の野手ワースト記録となる59打席ノーヒットとなるなど、大スランプに陥った佐藤選手。
佐藤選手は当時を振り返り「毎日考えながらやっても、なかなか結果が出ない。インハイとかを攻められて、高めを打とうとバットの握りとか構え方を色々変えたりしたんですけど、そこから全然だめになって…」と悩みを明かしました。
そこで由伸さんがスランプの原因を実演指導。「春先のいい時は(頭がボールに)近づかず、距離を取って見ていた」と、頭とボールの間にしっかり距離が取れていたことが、好調の要因だったといいます。
しかしスランプの時は「ボールを自分に近づけて見にいく。(頭が)だんだんボールに近づいていって、今度はバットが出なくなってスイングスピードも落ちて、打球も飛ばない。足が着いて、そのままバットを出してしまうようなフォームになっていた」と分析しました。
そんな佐藤選手に待ち受けるのが“2年目のジンクス”。1年目に活躍すると、他球団から徹底的に研究され、2年目でスランプに陥る現象です。
1年目でホームラン19本・打率3割と大暴れした由伸さん。“2年目のジンクス”に陥るかと思われましたが、ホームラン34本・打率.315と軒並み成績がアップ。
由伸さんが2年目のジンクスを乗り越えるキッカケとなったのは、1年目にプロで初めて左中間スタンドへ打ったホームランでした。「僕は引っ張りのバッターだったんですけど、ここのポイントでこういう感じで打つと反対方向に飛ぶんだっていうのがあった」といいます。
佐藤選手は「早くきっかけをつかみたいです」と意気込むと「佐藤選手は2年目のジンクスは大丈夫だと思っている」という由伸さん。
その理由に“今季は3年目”とあげました。「佐藤選手は昨年の前半戦がプロ1年目で、非常にいいシーズン。昨シーズンは五輪もあって約1か月時間が空いた。あれが今のオフの期間じゃないかなと僕は思っていて。後半戦が2年目(に相当する)」と分析しました。
最後に、“ホームラン35本”と“打率3割”のどちらを今シーズンクリアしたいかという質問に対し、佐藤選手は「どちらかと言われたらホームラン」と返答。
由伸さんが2年目に残した34本を超えるホームランを打てるのか、“今季は3年目”の佐藤選手に期待がかかります。