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レスリング除外 「ロビー活動」で明暗か

2013年2月14日 4:09

 20年の五輪で、レスリングが実施競技から除外の候補となったことについて、日本レスリング協会・福田富昭会長は13日、投票を行うIOC(=国際オリンピック委員会)の理事に対し、公の場ではない所で競技の存続を求めるロビー活動が明暗を分けた可能性があるという考えを示した。

 日本の「お家芸」とも言われるレスリングの危機。なぜ、除外される候補となったのか。

 福田会長は13日の会見で「テコンドーと近代五種が、うわさの中では、危ないんじゃないかと言われておりました。しかしながら、この競技団体がロビー活動において、IOCに対するロビー活動において、必死に頑張った」と述べた。

 投票を行うIOCの理事に対して、会議など公の場ではない所で、その競技の魅力を訴え、競技の存続を求めるロビー活動が明暗を分けた可能性があるという。

 IOCの元副会長で、実際にロビー活動を受ける立場だった猪谷千春名誉委員は「世界選手権にIOCの委員を呼んで、大会を見せて、スポーツの理解を得るとか、積極的にこちらからヨーロッパ、アメリカ、アフリカの大会に行って、ロビー活動をする、個人的な関係を作ることが大事でしょうね。今、ロビー活動してるのは、新しく採用されたスポーツ、かねてから危ないんじゃないかと言われていたスポーツは、一生懸命ロビー活動をしているけれども、レスリングもやっていなかったはずなので、盲点だったのかもしれない」と語った。

 今後について、福田会長は「世界各国のレスリング協会が、IOCに対して働きかけていかないと、なかなか取り戻せるものじゃないだろうと。しっかりしたロビー活動をやっていかないといけない」と述べた。