【ラグビーW杯】日本vsサモア 決戦の地・トゥールーズは“ラグビーの街”
日本にとってもサモアにとっても、勝てば予選突破の可能性が広がり、負ければ予選突破が厳しくなる一戦。両者にとっての大一番が行われるその街が、フランス南西部に位置するトゥールーズです。
雄大なガロンヌ川が流れ、レンガづくりの美しい建造物が並ぶ「バラ色の街」。今回は、現地で取材している山本紘之アナウンサーが試合会場のあるトゥールーズについて紹介します。
■「ラグビーの街」と称されるトゥールーズ
まず押さえるべきは、フランス国内において最もラグビーに熱狂的といっても過言ではないのがこの街だということです。
ラグビーフランス1部リーグ「TOP14」で、トゥールーズをホームとする「スタッド・トゥールーザン」は史上最多22回の優勝を誇ります。今シーズンも見事優勝を果たしました。
街の中心にあるキャピトル広場の市庁舎で行われた優勝報告会には、それはそれは多くの人が集まり大変な熱狂ぶりだった、と現地の方は言います。
街を歩けば「スタッド・トゥールーザン」のフラッグを掲げた家も見かけ、街をあげてラグビーを応援していることがわかります。
夜になると老若男女問わず繁華街に集まり、飲食店が賑わい始めますが、驚いたのは店の前に小型のラグビーポールが置かれていたこと。酔った若者たちにボールを与えれば、すぐにでもゲームが始まりそうな雰囲気すらありました。
■日本歓迎ムードのトゥールーズ
レンガ造りの街には至るところに日本語で書かれた「ようこそ」の文字があります。飲食店では「日本語メニュー」まで用意しているところも。
街では日本のジャージーを着たフランス人もちらほら見かけ、話を聞くとみな親日家で、やはり日本の文化、漫画やアニメを愛しているといいます。
通りすがりに「こんにちは」「ありがとう」と言葉をかけてくれるなど、温かいやりとりにこちらまでうれしくなります。
試合会場となる「スタジアム・ド・トゥールーズ」は、1938年のサッカーW杯のために建てられたスタジアムで、約3万3000人を収容できます。まさに、日本が初戦のチリ戦を戦った場所です。
余談ですが、1998年サッカーW杯の際には、日本がアルゼンチンを相手に初めてW杯を戦った場所でもあります。(バティストゥータのあのゴールにやられてしまったあの場所…)
サモア戦後の会場はフランス西部に位置するナント、そして決勝トーナメントに勝ち上がると舞台はマルセイユ、サンドニに移ります。日本代表がトゥールーズで戦う最後の試合。サモア戦、注目です。