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初戦敗退の青森山田 泣き崩れる選手たちにロッカールームで監督が伝えた“言葉”とは

2025年1月1日 7:30
初戦敗退の青森山田 泣き崩れる選手たちにロッカールームで監督が伝えた“言葉”とは
涙ながらにベンチへ戻る青森山田の選手たち(写真:アフロスポーツ)
◇第103回全国高校サッカー選手権 2回戦 高川学園2-1青森山田(12月31日、NACK5スタジアム大宮)

前回王者・青森山田(青森)は初戦の高川学園(山口)に1-2で惜敗。93回大会以来10大会ぶりに初戦で姿を消しました。試合後、青森山田の正木昌宣監督が、ロッカールームで泣き崩れる選手たちに伝えた言葉とは。

0-0で迎えた後半7分、高川学園のセットプレーで、手をつなぎながら回転する独自セットプレー「トルメンタ」から先制点を奪われます。その後さらにPKを決められると、後半終了間際に1点差へ迫りますが、反撃及ばず。選手はピッチ上でこぼれる涙を抑えきれませんでした。

ロッカールームでも涙は止まらず。正木監督は、「初戦で敗れていろんな思いとか周りの期待とかプレッシャーとか、どうしても見えないものがあったと思う。取り組みが悪かったわけでもない。青森という土地に来て、3年間必死にやってきたと思うけれど、何かが足りない。インターハイのときにも言ったけれど、何かが足りなかった」と語ります。

そして「1年間頑張ってきたことを台無しにするような行動は絶対にとってほしくない。ピッチに立った者は悔しいかもしれない。でもピッチに立てなかった者はもっと悔しいよね。応援席で一生懸命声がかれるまで応援してくれたやつはさらに悔しいじゃん」と声をかけました。

さらに「勝たせてあげられなかったのは間違いなく俺の責任だし、お前たちがそれを背負う必要はない。だったら見返してやろうよ。青森山田の看板がなくても、こんな素晴らしい選手になりましたってね。大学行ってさ...」と話すと、監督は声を詰まらせ涙を拭います。そして「最高な報告してくれよ。2年生は、先輩たちの姿見てもっと活躍しようよ」とエールを送りました。

また「ここから先の人生の方が長いし、一度失敗、挫折、後悔あった人間の方がもっと上にいけるかもしれない。もう一回言うぞ。1年間、努力してきたこと、頑張ってきたこと台無しにするな。最後まで青森山田のサッカー部らしく。外で待っているよ、もっと悔しい思いしているやつら外で待っているよ。まずはありがとうを伝えよう。誰かのせいじゃない、全部俺のせい、大丈夫。しっかり声出るか?よし終わろう」と声をかけると、選手たちは「ありがとうございました」と一礼。

その後、泣き崩れる選手一人一人に話しかける正木監督の姿がありました。
最終更新日:2025年1月1日 7:30