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「その言葉がなければ・・・」巨人・戸郷翔征が振り返る2024年 5月10日のヤクルト戦で阿部監督が口にした言葉

2024年12月29日 8:02
「その言葉がなければ・・・」巨人・戸郷翔征が振り返る2024年 5月10日のヤクルト戦で阿部監督が口にした言葉
戸郷翔征投手の肩を抱いて話す巨人の阿部慎之助監督
「その言葉がなければ今シーズンの成績はなかったなとすごく思った瞬間でした」

こう語ったのはプロ野球巨人戸郷翔征投手。今季開幕投手を務め、12勝8敗、防御率は1.95という数字を残しました。今季のこの成績を残すためには、5月10日のヤクルト戦は欠かせない試合だったと語りました。

■「100%を求めすぎるな」

この日は、小林誠司選手とのバッテリー。1回は3者凡退に抑えるも、2回に少し乱れます。村上宗隆選手、サンタナ選手からポンポンと2アウトを奪うも、続く長岡秀樹選手と中村悠平選手に連続フォアボール。武岡龍世選手にも3ボールとしましたが、なんとかまっすぐをつまらせ、セカンドフライに仕留め、3アウト目を取りました。

首をひねりながらベンチに戻った戸郷投手を待ち構えていたのが、阿部慎之助監督でした。肩を抱き、話していた約30秒をカメラが捉えていました。

「阿部さんが僕の隣に来て、肩をくんで『100%を求めすぎるな』と。『もっと大胆に投球していけ』と言っていただいて、結局その試合無失点で、勝ちきったんですけど・・・その言葉がなければ今シーズンの成績はなかったなとすごく思った瞬間でした」

この言葉で切り替えることができた戸郷投手は、ヤクルト打線を「0」に抑え続けました。開幕投手を務めたことで、求める理想のピッチングの水準を自分の中で上げてしまった戸郷投手。「コースとか、質のいいボールを求めすぎていたので、ボールが先行したりとか、そういうのが如実に出た試合でした」と振り返りました。

「開幕投手に始まり、毎試合毎試合理想が高くなる中で、求めていくものが大きくなっていった。どこか力が入ったりとか、そういうことが多かったので、『100%求めるな』という言葉は、いまでも覚えている。今シーズンこれだけの成績残せたのもあの言葉があったからだと思います」

キャッチャー出身の監督ならではの金言。リーグ優勝に欠かせない活躍を見せたエース戸郷投手の軌道修正を見事に行いました。
最終更新日:2024年12月29日 8:02
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