【箱根駅伝】順天堂大キャプテン志願の三浦龍司「悔いが残らないように」 その背中を追う期待のルーキーが決意
■キャプテン志願の三浦龍司選手「挑戦できるチャンスがラスト」
前回大会は総合5位。優勝11回を誇り、第100回大会で65回目の出場となる伝統校を引っ張るのが、駅伝主将の三浦選手です。
3000メートル障害で、2021年の東京五輪や今夏の世界選手権などで入賞。世界を知るチームの大黒柱は、「学生としてキャプテンといった役職を挑戦できるチャンスがラストかなと思って」と駅伝主将に志願しました。
海外遠征などでチームを離れることも多いとのことですが、心配はないとのこと。気心知れた同期の藤原優希選手とのWキャプテン体制で、チームの舵(かじ)を取っているからです。
ある日の会話では、三浦選手が「村尾(2年)はケガしたの?」と藤原選手に尋ね、前回6区を走った2年・村尾雄己選手の状態を確認。痛めているという情報を聞いた三浦選手は、村尾選手の元へ行き、「折れてはいない?筋肉疲労?」と後輩を気遣います。
「キャプテンになったら(周りを)見なきゃなって、後輩へアプローチが必要」と話す三浦選手は、世界大会が連戦となると、別メニューが続きます。だからこそ仲間と一緒に練習する時間は、大きな背中で引っ張り、積極的に声をかける姿がありました。
■次世代を担うスーパールーキーの決意
そんな"キャプテン三浦龍司”の背中を追って、新戦力も充実しています。注目は5000メートルの高校記録(13分22秒99)を持つ吉岡大翔選手です。
ある日の練習では、A・Bチームに分かれる20キロ走を行い、吉岡選手は設定タイムが速いAチームでスタート。最後まで先頭で引っ張ったまま設定タイムをクリアし、余裕の表情で笑顔。長門俊介駅伝監督は「いいじゃん、いいじゃん。ケガせんようにね」と声をかけ、雰囲気のよさをうかがわせました。
吉岡選手は「恵まれた同期とか先輩がいる」とその環境に充実感を話します。チームは2007年第83回大会、"山の神"と呼ばれた今井正人選手(現トヨタ自動車九州)を擁し総合優勝を達成して以来、その頂からは遠ざかります。「少しずつでもタイトルを取り返して、自分たちの代で3冠(出雲・全日本・箱根)を取りたいという思いは強くあります」と初の箱根路を目指します。
期待のルーキーとともに迎える"キャプテン三浦龍司"として迎える最後の箱根路。三浦選手は、「しっかりとやりきりたい。悔いが残らないようにしたい。100回記念大会ですし、箱根駅伝は大学最後ですし、キャプテンとしてもいろんな意味でも走りたいという思いはあるので、僕たちの学年の最後のまとまりをみせないとなと思います」と決意をしました。
第100回大会の節目に、どんな記録と記憶を箱根路に刻むのでしょうか。