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亀井「WBC行くのつらかった」引退会見2

2021年10月21日 19:38
亀井「WBC行くのつらかった」引退会見2

巨人一筋17年、“サヨナラ男”の異名を持ち、2009年のWBCには日本代表として世界一にも貢献したプロ野球・巨人の亀井善行選手(39)が21日に引退会見を行いました。

入団当時の心境や2009年に日本代表として出場したWBCについて「選ばれたくなかった。実績もないし行くのはつらかった」と当時の心境を語りました。

以下、会見の主な内容

――入団当初の心境は?

当時はとてつもない人ばかりで、野球どころじゃないというか、雑用係みたいな感じでしたけど、1年目オープン戦で初ヒット打った時に清原さんが一番に迎えてくれたことがすごく印象的ですし、温かい人ばかりだったし、これでプロ野球生活一歩を踏み出せたなと思いましたね。

――清原さんからかけられた言葉は?

「ナイスバッティング」と言っていただいたし、「これが第一歩だ」と言われました。

――激しいチーム内競争、どのような気持ちでいたのか?

自分が力不足でしたし、すごい選手ばかり入ってくるので、本当にやっていけんのかなという気持ちになりました。

でもそこでやっていかないといけない。1年目で結婚して家族を養っていかないといけないという思いもありました。どうやって生きていこうか、どうやって戦っていこうか、どうやって1軍に行こうかと、そういうことばかり考えていました。

――野球とどう向き合ってきたか?

2008年、自分の中で少し力がついてきたなと思った年で、WBCを挟んで2009年はいい成績を残すことができました。その後はものすごくプレッシャーでした。

そして長野選手が入ってきました。同じポジションで彼を大学時代から知っていてポテンシャルも高く、正直勝てないなと思いました。彼に勝てなくて、自分を見失ってしまって長野に追いつけ追い越せで。

2014年からトレーニングの仕方を変えて、人より走って、後藤コーチからの教えもあって少し兆しが見えた年でした。そこから何とか持ち直したというか、「やっていけそうだな」というのはあったんですけど、やっぱりケガがつきまとって。

思うような1年にできなかったですけど、これも自分らしいかなと思い、それと付き合っていかないといけないと思い、毎年そういう風に思いましたね。本当にすべてがいい財産になりましたね。

――2009年WBC日本代表に選出されたが?

正直、今だから言えますけど、選ばれたくなかったです。実績ない自分が行くのはつらかったです。他にもたくさん実績残した方が落選していくのを目の当たりにして、つらい思いもしました。

――大会期間中はどんな思いで戦っていたのか?

本当にすごい選手ばかりだったんで。自分だけちょっと違うなと感じていたのでつらかったです。選ばれたからには、選ばれなかった人たちのためにも試合では貢献できなくても、声出しだったり雑用だったり、貢献したいなと思って行きました。

――WBCを通じて学んだことは?

世界一になったことで自分に力をもらえたというか、その年(2009年)に初めて規定打席にのってゴールデングラブ賞もとらしていただきましたし、いい経験になったなと今思い返すと思います。


写真:アフロ

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