北京五輪 注目の男子フィギュア 名物記者が指摘する勝敗のカギは?
注目のフィギュアスケート。羽生結弦選手も北京入りし、いよいよ7日に会場のリンクでの初めての練習にのぞみます。日本テレビは五輪会場で取材中のアメリカの名物記者ジャッキー・ウォン氏にインタビュー。長年フィギュアスケートを専門に取材してきたウォン氏に男子シングルの見所を聞きました。
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■メダルの行方は・・・
ー金メダルは誰の手に?
「トップの4人はネイサン・チェン選手、羽生結弦選手、宇野昌磨選手、鍵山優真選手あたりだと思います。誰が勝つかはわからないですし、誰が取るかと言うのは難しい。様子をみるしかないですね。」
■ジャッキーが見る羽生結弦
ー羽生選手の勝利のカギは?
「まず、彼の演技を再び見られて嬉しく思います。彼のスケートを見るのはとても楽しいんです。4回転アクセルに挑戦するなら、それもとても楽しみにしています。ただ、たとえ彼が完璧な4回転アクセルを跳んでも、彼の基礎点はチェン選手より低くなる可能性があります。彼はいつも高いGOE(加点)を獲得できる素晴らしい選手ですが、最大限高いGOEを得なければいけません。それが、彼がチェン選手と差をつけるためのポイントだと思います」
ー全日本選手権での4回転アクセル挑戦は?
「彼はあらゆることに挑戦をしてきましたが、4回転アクセルは自分に対する挑戦だったと思います。秋に怪我したばかりだったにもかかわらず4回転アクセルにチャレンジするなんて、と思いました。それ以上に驚いたのは4回転アクセルで力を使ったのに、そのあとのプログラムはミスなく滑り切ったことです。それがとても印象的でした。」
ー4回転アクセルの成功は?
「彼は超人的な選手ですから、超人的なことができると思います。成功することを望んでいます。」
■ジャッキーが見るネイサン・チェン
ーチェン選手の強みは?
「彼の強みは難しい技に挑戦することだと思います。ショートプログラムは世界最高の難度です。難易度の高い技を上手く、安定して演技できる選手だと思います」
ーチェン選手が勝利するには?
「できるだけミスなく滑ることだと思います。彼は高い基礎点を持っています。単純な計算です。ジャンプを上手く跳んでリードを奪えば、多少のミスで演技構成点を落としてしまっても勝つことができます」
ー平昌五輪からどう変わった?
「メンタルが強くなったと思います。平昌五輪は彼にとって初めてのオリンピックで、ベストな演技をすることにこだわりすぎていたと思います。集中し過ぎてリラックスしていませんでしたし、できるはずのことができませんでした。この3、4年で自分の実力に自信が持てたのだと思います。世界選手権を3連覇したチャンピオンとしてオリンピックに戻ってきて、4年間で色々な経験を積んで、自信をつけてきていると思います。」
羽生選手、チェン選手が出場するフィギュアスケート男子シングルのショートプログラムは2月8日に行われます。