“笑顔”の高木菜那「絶対強くなっている」室伏広治さん伝授のルーティンでマススタート連覇へ
注目は、2大会連続で金メダル獲得の期待がかかる高木姉妹の姉・菜那選手です。
15日に行われた女子団体パシュート。日本からは高木姉妹の2人と佐藤綾乃選手が決勝レースに出場しました。
平昌五輪で金メダルを獲得した同メンバーで臨み、連覇確実と思われていましたが、最終コーナーで菜那選手が転倒。それまで完璧だった日本の隊列が、最後の最後で崩れて銀メダルに終わりました。
競技後、菜那選手は「優勝できたかもしれないタイムだったので、やっぱり悔しいです」と、悔し涙を流しました。
菜那選手がそのリベンジに臨むのが、スピードスケート最終種目「女子マススタート」です。
出場選手が一斉にスタートし、リンクを16周し、駆け引きが重要で「氷上の競輪」とも言われます。
4年前の平昌五輪で菜那選手は、妹の美帆選手が見守る中、金メダルに輝き、女王となりました。
■室伏広治さんから伝授の「紙風船トレーニング」
連覇を目指す菜那は18日、前日練習を行いました。アテネ五輪ハンマー投げの金メダリストで、現在スポーツ庁長官の室伏広治さんから伝授された「紙風船を使った体幹トレーニング」などで調整しました。
紙風船を両手で持ち、つぶさないように気をつけて腕に力を入れていくことで、今まで意識していなかった体幹を鍛えることができると言い、今や“ルーティン”となっています。
そして、練習中の表情には笑顔もあり、リラックスした様子が見られます。
かつて、「(マススタートは)今まで自分でやってきたことを全部出せる五輪最後の種目。『絶対強くなっている』という自信もあるのでしっかり張り合って戦っていきたい」と、日本テレビの取材で決意を語っていた菜那選手。
銀メダルを手にしながらも“悔し涙”を流した女子団体パシュートから4日。スピードスケート最終種目マススタートで、悔し涙を“うれし涙”に変えるため、金メダル獲得へ挑みます。