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EXPO EKIDEN大学トップは國學院大 箱根初優勝へ「良い一歩が踏み出せた」

2025年3月17日 12:01
EXPO EKIDEN大学トップは國學院大 箱根初優勝へ「良い一歩が踏み出せた」
各チームのエースが集った3区で力走する國學院大の新主将・上原琉翔選手(右)とGMOインターネットグループの吉田祐也選手(左)

◇ACN EXPO EKIDEN 2025(16日、大阪市内:全7区間54.5キロ)

大阪・関西万博の開催を記念したACN EXPO EKIDEN 2025が3月16日に行われました。

1970年大阪万博の開催地である万博記念公園をスタートし、2025年大阪・関西万博の会場となる夢洲にフィニッシュする7区間全54.5kmのコース。実業団と大学のトップチームが競いました。

レースは序盤からトヨタ自動車が主導権を握ります。1区の吉居大和選手(中央大学OB)で先頭に立つと、3区ではハーフマラソンの日本記録保持者・太田智樹選手(早稲田大学OB)がその力をいかんなく発揮し、2位との差を1分11秒にまで広げました。その後も独走したトヨタ自動車が、実業団の意地を見せて圧勝を飾りました。また区間賞も全区間、実業団の選手が獲得する結果となっています。

■「今年も國學院はやるよ」 指揮官は3人の1年生も評価

大学トップは國學院大學でした。3位と健闘し、実業団勢の表彰台独占を阻みました。「(大会開催が)決まってからは狙っていました」と前田康弘監督が言うように、当初は平林清澄選手ら4年生を起用し勝ちに行くプランを立てていました。しかし、「故障者が出てしまい(走れる選手が)7人ギリギリでした」と、思い描いていたオーダーは組めず。それでも、ハーフマラソン60分台の好記録を持つ4選手を軸に勝負に挑みました。

1区の青木瑠郁選手(3年)がトップと26秒差の4位に付けると、2区の尾熊迅斗選手(1年)は、順位を1つ落としはしましたが、区間2位と好走。そして、最長12.5kmの3区を任された上原琉翔選手(3年)がさらに勢いを加速。5位でタスキを受けると、駒澤大学と青山学院大学を抜き去り、最後はGMOインターネットグループの吉田祐也選手(青山学院大OB)とデッドヒートを繰り広げながらもわずかに先着してタスキリレー。新主将として、3つ順位を上げ、2位に押し上げる活躍。「最初突っ込みながらも1回引いて、クレバーだった。プランニングがうまかった」と前田監督も上原選手の走りを称えました。

5区では野中恒亨選手(2年)も区間2位と好走。1万mの日本記録保持者の塩尻和也選手(富士通、順天堂大学OB)が背後に迫るなか、猛追を振り切って2位で中継しました。6区で富士通に抜かれたものの、最後まで学生トップの座は守り3位でフィニッシュ。「本当によく力を出してくれた。練習でやっていることを形にできるようになってきているので、『今年も國學院はやるよ』っていうのはちょっと見せられたと思います」実業団チームの強さを認めつつ、手応えを口にしていました。

また、今年度は上級生の選手層が厚かったため、なかなか駅伝で出番を得られずにいましたが、3人の1年生がEXPO EKIDENに出場。「今回デビューした3人が良かったので、非常に大きな収穫だと思います」と前田監督は、2区2位の尾熊迅斗選手、4区7位の飯國新太選手、6区6位の浅野結太選手のデビュー戦を評価していました。

今年度は出雲駅伝、全日本大学駅伝で優勝しながらも、最大の目標だった箱根駅伝は3位に終わり、総合優勝を逃しました。「(箱根駅伝を走る)10枚は揃うが、クオリティーを上げなければいけません。あと、山との向き合い方も考えなきゃいけない。いろいろ作戦を考えているので、箱根を勝ちに行くチームを作ろうと思っています。チームとして良い一歩が踏み出せた」(前田監督)箱根駅伝の雪辱を期すシーズンへ。今シーズンも國學院大學は学生長距離界で存在感を示すことになりそうです。
最終更新日:2025年3月17日 12:26
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