【ラグビーW杯】日本代表が初戦であたるチリ代表とは!?
今回は山崎誠アナウンサーが日本代表にとっての初戦、10日に対戦を迎えるチリ代表についてお伝えします。
■今大会唯一の初出場国! W杯史上初の南米3か国同時出場に
国鳥のコンドルになぞらえて、「ロス・コンドレス」という愛称を持つチリ代表。
世界ランキングは22位と出場国の中で最も低いランキングですが、元ウルグアイ代表PRのレモイネHCが指揮を執り、スクラムなどFWの戦いにはこだわりが感じられます。
南米予選ではウルグアイ代表に敗れたものの、北米予選で2位となったカナダ代表との敗者復活戦に勝ってプレーオフへ。そのプレーオフで、アメリカ代表との2試合のトータルスコアで上回り、初出場を決めました。
アルゼンチン、ウルグアイとともに南米3か国同時出場は大会史上初。世界の勢力図の変化の象徴にもなりそうです。
■注目は、“世界最高トライ”「トライ・オブ・ザ・イヤー」受賞の男
ワールドカップ出場をかけたアメリカ代表との試合は雨が降りしきる中で行われましたが、そこで7人抜きのトライという離れ業を見せたのが、SOのロドリゴ・フェルナンデス選手。
この時のトライが、ワールドラグビーが定めた2022年の「トライ・オブ・ザ・イヤー」を受賞。世界のスター選手たちのトライもノミネートされた中での受賞で、普段はソーラーパネルの管理会社で働く"サラリーマンラガーマン"が一気に国際舞台で名を馳せることになりました。
情熱的なランを見せるチリ代表の司令塔が、日本代表にとって脅威になるかもしれません。
■南米リーグに参加するチームを編成。強化が実を結ぶ
2020年に始まった、アルゼンチンやウルグアイといった南米の国のチームが戦うラグビーリーグに、「セルクナム」というチームを編成し、参戦しました。
SHトレアルバといった海外でプレーしていた選手も呼び戻し、チリ代表の強化に繋げてきました。大会メンバー33人のうち、実に30人がこのセルクナムでプレー。代表メンバーのほとんどがクラブチームでもチームメイトということで、チームの連携はかなり深まっていると思われます。
今年のテストマッチは2試合。7月のウルグアイ戦(●25-26)、8月のナミビア戦(●26-28)と、いずれも敗れはしましたが、ワールドカップ出場国に対して接戦を演じています。
大会の初戦というのは独特な緊張感があり、ベスト8進出を果たした2019年大会も、日本代表は初戦でロシア代表相手にミスから先制トライを許しています。
堀江選手も「1試合目は、緊張でなかなかうまく行かないこともあるので、メンタルでうまく行かないことがあるというのは気をつけないといけない。」と話していました。
初出場で全てをぶつけてくるであろうチリ代表を相手に、日本代表が白星スタートを切れるか、注目です。