幻のゴール 青山敏弘さん引退試合 作陽ー水島工OB戦
「幻のゴール」、22年前の記憶と共に、最後の花道を飾りました。
サッカー元日本代表で、今シーズンで現役を引退した倉敷市出身の青山敏弘さん。昨日(22日)、倉敷市の母校で、当時のチームメイト達と引退試合を臨みました。中村記者の報告です。
母校の作陽学園高校で引退試合を迎えた、38歳の青山敏弘さん。集まったのは、共に汗を流したOB達。そして最後の相手は22年前の「因縁」、水島工業のOBです。
2002年、全国高校サッカー選手権の岡山大会決勝。延長戦で当時2年生だった青山さんのシュートがゴールラインを割るも、判定はノーゴールに。勝った水島工業が全国大会に出場するも、日本サッカー協会が「誤審」を認め、物議を醸しました。
青山さんの引退を記念し、2012年以来となった両校OBの試合。試合を裁くのは・・・
(青木隆主審)「サッカーを楽しんでもらいたい、私も誤審がない様、頑張ります!」(笑い起きる)
県大会決勝で主審を務め、「幻のVゴール」を生んだ青木隆さん。22年前と同じシチュエーションで青山さんの花道を飾ります。
歳を重ね、動きの鈍いOBがいる中、ワールドカップにも出場し、数々のゴールを演出してきた青山さんが試合をつくります。
前半に作陽が先制し、リードして迎えたハーフタイム。
(青山敏弘さん)「いつも通り悪いです(笑)。全然よくない。このまま続けましょう!」
22年前のあの時と同じく必死でボールを追い、戦った両校の選手。作陽が1点を守り切り、リベンジを果たしました。
(青山敏弘さん)「引退したけれど、何か吹っ切れてないものがあったので、これで本当に終わりだなって、この場でみんなに見送られて、見届けて もらって終われて幸せ。」
青山さんと、主審の青木さんへの胴上げで幕を閉じたOB戦。当時は苦しかったという幻のゴールに「蹴り」(「けり」の当て字)をつけた青山さん。
来シーズンから21年のプロ生活を送ったサンフレッチェ広島のコーチに就任し、指導者の道を歩みます。