×

青空応援団、12年の活動に区切り「自分の人生も大切に」それぞれの日常に戻っても彼らは…

2025年3月16日 9:00
青空応援団、12年の活動に区切り「自分の人生も大切に」それぞれの日常に戻っても彼らは…

仙台を拠点に、12年にわたって活動を続けてきた社会人の応援団がいます。
これまでの活動、そして、エールに込めた思いを追いました。

彼らの名は「青空応援団」

門出の日。
突然、会場に現れた学ラン姿の男たち。
卒業生ではなさそうです。

彼らは、高校生でも大学生でもなく全員が社会人。
ただひたすら目の前の人を思い、声の限りにエールを送る。

その名は「青空応援団」。

毎週水曜日の夜。
仕事を終えた男たちが仙台市内の寺に集まります。

身にまとうボンタン・学ランは自分持ち。
平均年齢40歳以上の団員が腹の底から声を出しエールを切り続けます。

団を率いるのは平了(たいら・りょう)さん、46歳。
平了 団長
「応援っていうのは世の中に必要なんだなっていうのは、僕の人生の中で学んだことだし、僕は誰かを応援したい」

津波で命を失った親友

応援を始めたのは高校生の時。
街なかでもボロボロの学ランに下駄。バンカラな気質を守り続けていました。

伝統の仙台一高応援団で平さんは団長を務めました。
誰かを応援することが全てでした。
大学を卒業し社会人になると応援とは無縁の生活に。

それが、あの日―。
震災の1ヶ月後、津波で命を失った親友の家の片付けを手伝いました。
その後、平さんはガレキ撤去の支援活動を始めます。
少しでも日常を取り戻す手助けになればと、スコップを振り続けました。

しかし、その1年後、活動にピリオドを打ちます。

ガレキが無くなっても心の不安は拭えない。もっと自分にできることはないのか…。

応援団魂が蘇りました。

日本全国、依頼があれば駆けつけると決めた

2013年、社会人だけの応援団を結成。

人は誰かの応援があってこそ頑張れる。
日本全国、依頼があれば駆けつけると決めました。
12年間の活動を通して団員は全国で90人を超え、仕事の合間に応援を必要とする人へエールを送り続けてきました。

46歳になった平さん。
ある理由からこの3月で応援団の活動に区切りをつけることにしました。

次ページ
“自分の人生も大切に”応援団の活動に区切り
ミヤギテレビのニュース