バルセロナと対戦へ!小学生年代最高峰の国際大会に出場 チーム強化進む 欧州無償派遣事業 山梨
■短期の準備期間 チームビルディングで結束
バルセロナで行われる「TIC TAC CUP」。「小学生年代のチャンピオンズリーグ」とも呼ばれる大会に挑むのは、山梨選抜チーム「UNLIMITED GOALS YAMANASHI」です。
90人超が挑戦したセレクションを勝ち抜いたのは5年生10人。世界最高レベルの同年代の選手たちと渡り合うべく、メンバーは10月から活動を始めました。
雨宮功征選手(Uスポーツクラブ)
「(選出を聞いて)涙が出てしまった。うれしさを超えてしまった感じ」
堀口莉央奈選手(甲府西Jr)
「(スペイン遠征に)親がいないことが心配」
荻野廉士選手(千塚FC)
「みんなのために人の倍走って声をかけてチームをサポートできるように頑張りたい」
中込琉翔選手(エルフシュリット一宮)
「やるからには優勝したい」
北杜市のリゾナーレ八ヶ岳で行われた1泊2日の強化合宿。
普段は別々のチームでプレーする選手たちはまず、チームビルディングを実施。主に企業向けに人材・組織開発を手掛ける「IWNC」の協力を得て、与えられた課題を解決。チームの一体感を高めました。
研修の最後は、高さ約10mの木の上から。選手は決意を口にし、飛び降ります。
風間斗歩選手(フォルトゥナSC)
「失敗を恐れずに頑張ってきます!」
チームビルディング研修を終え、一体となった選手たち。
この後もさまざまなプログラムを通じて、結成初日とは思えないほど急速に親交を深めました。
合宿2日目は実戦形式の練習に。
日本の小学生サッカーは8人制が導入されているのに対し、スペインは7人制が基本。そのほかにも日本とは異なるオフサイドのルールがあります。
■「そこからだから サッカーは」
込山雄奨監督
「まずはルールをみんなに徹底させる。(合宿)最後なのでハードワークしてほしい」
通常より広いコートを使い、守備強度を高く意識させる、ゲーム形式のトレーニング。慣れないルールの中、選手たちの疲れもピークに。徐々に精彩を欠くと、込山監督が呼びかけました。
込山監督
「きついでしょ? これがみんなが目指している場所。(大会は)これよりきつい。でもやらないといけない。みんなは選ばれんだから。きついときに声を張って、体を張って、球際を戦って、泥臭くやって。そこからだから、サッカーは。その中で自分のプレーは当たり前に出さなければ勝てない」
監督の言葉に、再び熱を帯びるトレーニング。
これまで多くの日本チームが大会に挑んできましたが、いずれも1勝もできずに大会を去っています。
前回大会を視察した込山監督が求めるのは、世界基準。合宿の最後に、こう明かしました。
込山監督
「後半すごくよかった。あれを土台にして常にやってほしい。僕が(厳しく)言ったのは『結局できる』と思っているから。そこを(所属先の)チームに帰った後も続けてほしい」
高橋結人選手(FCグリュック)
「体力がないときにどれだけやれるか。もうちょっと練習したい」
雨宮選手
「お互いに切磋琢磨してもっと強くなれば、『TIC TAC CUP』でバルセロナやレアル・マドリードにも勝てる」
ひと回りも、ふた回りも成長していく「UNLIMITED GOALS YAMANASHI」は18日に出国。20日に行われるグループステージに臨み、バルセロナやアスレティック・ビルバオ(スペイン)などと対戦します。
「UNLIMITED GOALS」という事業名は、サッカーを通じて「無制限の夢を追いかけてほしい」という思いから。事業ではサッカーはもちろん、農業体験やスペイン語の学習などさまざまな経験を選手に提供しています。
(「YBSスポーツ&ニュース 山梨スピリッツ」2024年12月8日放送)
■「UNLIMITED GOALS YAMANASHI」メンバー
【GK】
藤島志優(中道セレソン)
【DF】
小林塁(羽黒サッカースポーツ少年団)
堀口莉央奈(甲府西Jr)
雨宮功征(Uスポーツクラブ)
中込琉翔(エルフシュリット一宮)
【MF】
風間斗歩(フォルトゥナSC)
高橋結人(FCグリュック)
大倉樹希(石和サッカースポーツ少年団)
荻野廉士(千塚FC)
【FW】
石川誠也(FCアルピーノ)