【ドキュメント シン・秋田県知事選挙】保守分裂・旧来的な組織選挙の敗北 78年ぶりに県外出身知事が誕生 有権者・候補者の思いを読み解く
16年ぶりの新たなリーダーが誕生した、県知事選挙の特集です。
県民が選んだのは「若さ」そして「刷新」を掲げた兵庫県出身の鈴木健太氏でした。
秋田出身ではない候補者が県知事選挙で当選したのは実に78年ぶり。保守分裂、組織戦が敗れた歴史的な選挙から、有権者そして候補者の思いを読み解きます。
佐竹知事
「いい人がある意味で何人か出て、その中で県民がしっかり選択できる。そういう状態になってほしいなと思います」「(出馬は)1万パーセントないです。」
16年ぶりに変わることになった秋田の「顔」。
「新しい秋田というのが見たいです」「次の世代が良くなるものをガラっと変えて作ってほしいなと思ってます」
変化に期待を寄せる有権者。
鈴木健太氏「共通の敵は人口減少であり地域の衰退なんです」
ふるさとを愛する候補者の思い。
そして、1票の行方。
少子高齢化、人口の流出が加速する秋田県。様々な思いが交錯した歴史的な選挙の記録です。
新たな年に、誰もが1年の願いを込める元日。
初売りでにぎわうショッピングセンターの街頭に立っていたのが元副知事の猿田和三氏でした。
猿田和三氏
「いい1年にしたいです。県民の皆さんが笑顔サキホコル1年になればと思ってます」
猿田氏が去ったその10分後。
鈴木健太氏
「皆さんあけましておめでとうございます」
まったく同じ場所で笑顔を振りまいていたのが、元県議会議員の鈴木健太氏です。
鈴木健太氏
「いよいよ勝負の年といいますか、秋田を大きく前に進められるかどうかの大きな1年だと思いますので、しっかり頑張りたいと思います」
兵庫県出身で19年前に妻の地元の秋田市に家族で移住してきた鈴木健太氏。
県議会議員の選挙で、3回連続で上位当選を果たしてきました。
秋田市以外での知名度不足を補うため、県内各地で重ねていたのが対話集会です。
来場者「(高速道路が)青森、山形とつながらないの秋田県だけだよ。こんな道路あるのって、だから若い人みんな都会に出てさ、だからどんどんどんどん少子化どこもだけど」
鈴木健太氏「でも秋田だけここまで(少子化が)進んでるのがおかしい。ずっとビリだから」
鈴木健太「政策的に筆頭に挙げているのが人口減少をあきらめないこと。秋田県で生まれた子どもの数ピーク時は昭和23年生まれの皆さん4万8000人以上です。昨年・令和6年3600人です。僕らよりもっと下の世代の事を人数少ないからついつい軽視してしまいますけども、こっちにもうちょっとスポットをあててやって、若い奴だけども生意気でもいいから言いたいこと言っていいよ。というような社会を作って、『あ、これなら帰ろう』『別に秋田出ていかなくてもいいな』『東京よりなんかいいな』って思えるように、まずそういう社会を作っていきたい」