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大館市長選挙 25日告示 新人3人三つどもえの選挙戦か

2024年8月21日 17:47
大館市長選挙 25日告示 新人3人三つどもえの選挙戦か

大館市の福原淳嗣市長が、次の衆議院選挙への出馬に向けて今月末で辞職するのに伴い、次の日曜日、25日に大館市長選挙が告示されます。

これまでに新人3人が無所属で立候補する意向を示していて、三つどもえの選挙戦になる公算が大きくなっています。

去年4月。

大館市の福原淳嗣市長は、2期8年の実績をもとに、人とモノが行き交う北東北の拠点づくりを目指すと訴え、3回目の当選を果たしました。

福原淳嗣 市長
「市民の皆さんが継続を選択してくれたのは本当にうれしいことですし、また逆に市民の皆さんの思いにきちんと応えなければならないという責任も強く感じています。今から動く。気合は十分入っています。トップギアで頑張ります」

その決意から、4か月あまりが経った去年9月。

自民党 金田勝年氏
「衆院選があった場合は出馬をせずに後進に道を譲るとの考えに至った次第であります」

自民党の現職・金田勝年氏が、次の衆議院選挙に立候補しないことを表明しました。

自民党秋田県連は、かつて金田氏の秘書を務めていた福原市長を次の衆議院秋田2区の自民党の公認候補となる支部長に選びました。

福原市長は、その後、解散・総選挙の時期を見極めながら公務を続け、先月、辞職願を提出。

任期を2年半あまり残しての退任。

これで大館市長選挙が2年連続で行われることになりました。

大館市の人口は、先月末時点で約6万6000人。

平成の大合併で2005年にいまの大館市ができてから、1万9000人近く減りました。

高齢化率は40%を超え、県内の市の平均を上回っています。

去年1年間で市内で生まれた子どもの数は、236人にとどまりました。

少子高齢化、人口減少への対応はもちろん、"縮小していく社会"を前提としたまちづくりが、ほかの市町村と同様に大きな課題となっています。

去年12月。

当時、大館市議会議員だった石田健佑氏27歳が、次の大館市長選挙に無所属で立候補する意向をいち早く表明しました。

東京で会社員や起業を経験したあと、6年前に出身地の大館に戻った石田氏。

カブトムシの飼育・販売などを行う事業を軌道に乗せました。

去年4月には、市議会議員に初当選しています。

石田健佑氏
「産業を作って、しっかりと税収が上がる、そういった仕組みを作らなければ、医療・介護・福祉・子育て・教育に投資をできないというふうに考えております。ですので、一番最初に産業基盤をしっかりとつくるということに取り組みたいと考えております」

立候補の意向を表明して以降は、辻立ちや集会を重ねてきた石田氏。

今月3日の事務所開きには、100人ほどが集まりました。

石田健佑氏
「皆さんと一緒に作っていきたい大館はまさに子ども世代・孫世代と幸せに暮らしていく大館を作りたいんです。子ども・孫世代が大館に帰ってくる。住み続けてくれる。そういうまちを作って、今後何十年、何百年と続いていく大館を皆さんと作っていきたいんです」

石田氏は、産業振興に最も力を入れ、市内に魅力的な仕事を生み出すことを通じて、若い世代の流出を防ぎたいと訴えています。

同じく、大館市議会議員だった日景賢悟氏55歳も、市長選に立候補する意向を表明しています。

6月末に辞職するまで、市議会議員を9年あまり務めていました。

日景氏は、市内で家業のガソリンスタンドを経営してきたほか、2004年に立ち上げた秋田の産品を卸・販売する会社の社長を務めています。

日景賢悟氏
「民の経験もしました。そして(市議として)官の経験も9年間してきました。これをようやく55(歳)にしてこれからのまちづくりにいい意味で還元できるんじゃないか」

最も力を入れたい政策に、地域商社の設立を掲げていて、大館に“稼ぐ力”をつけたい考えです。

日景賢悟氏
「この地域商社が核になって食品加工工場を作って、農産業の振興をして、さらにそれで販売拡大につながって、ひいてはそのお金が農家さんに流れていって、農家さんに流れてきたお金はいずれ大館市民の生活改善につながっていくでしょう」

日景氏も無所属で立候補する意向ですが、自民党の大館支部から推薦を受けています。

総決起大会には、自民党の金田勝年氏や、県議会自民党の重鎮が出席。

福原市長もかけつけました。

福原淳嗣 市長
「日景賢悟に大館の未来を託したいと思います。会場の皆さまいかがでしょうか」

これまでの市政の大枠は継続し、国や県と連携する考えの日景氏。

市民や企業の声もていねいに拾い上げると訴えています。

市政の刷新を明確に掲げている麓幸子氏62歳も無所属で市長選に立候補する意向を表明しています。

かつては東京に本社を置く会社で女性情報誌の編集長を務め、会社の幹部だった麓氏。

省庁の有識者委員会に名を連ねたこともあります。

麓幸子氏
「福原市政の継承ではなく、新たな市民主体の、市民目線の、声が届く新たな市政を市民の皆さまとご一緒に私は作りたいと思います」

5年前にふるさとの大館にUターンした麓氏。

その年から2回続けて市長選に出馬しましたが、いずれも当選はなりませんでした。

これが3回目の市長選挑戦です。

麓幸子氏
「強い者が独り占めするのではなく、すべての方々が共有すること、そのような私は共生社会を作りたいと思っているわけでございます」

市民との直接の対話を重ねてきたという麓氏。

「市民の声が届く市政の実現」を訴えています。

麓幸子氏
「経済力に関わらず、自分の可能性も存分に伸ばす進路を選択できる、私はそういうまちにしたいと思っています。だから一番最初に教育無償化、子育てしやすいまちにしたいと思っています」

政党や企業からの支援はなく、「自分にはしがらみがない」と強調する麓氏。

市民目線で予算を抜本的に見直すことで財源を生み出し、政策を実現したいと訴えています。

市政の新たなかじ取り役は、誰が担うのか。

いずれも無所属の新人による三つどもえの選挙戦になる公算が大きくなっている大館市長選挙は、次の日曜日、25日に告示され、その1週間後の来月1日に投票が行われます。

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