「雪の下にんじん」収穫盛ん 甘くみずみずしい仕上がり
雪の下で寝かせて甘味を蓄えた「雪の下にんじん」の収穫が、横手市で盛んに行われています。夏の異常な暑さの影響で種をまきなおすなど例年にない事態もありましたが、甘くみずみずしいニンジンに育ち農家も胸をなでおろしています。
横手市平鹿町の農事組合法人「豊前」では雪にさらすことで甘味が増すという「雪の下にんじん」を生産しています。しめ固まった雪をかきわけると青々とした葉をつけたニンジンが姿を現しました。
温度と湿度が一定に保たれる雪の中は言わば「自然の冷蔵庫」。ニンジンのみずみずしさを保ちます。例年この時期、畑には1メートルほどの雪がありますが、7日の積雪は10センチほど。深い雪を掘る手間がかからず収穫作業もはかどります。
鮮やかなオレンジ色で品質良く育った今シーズン。しかし、種をまく8月異常な暑さの影響で発芽せず種をまき直す事態になりました。種のまき直しで栽培期間が短くなり生育不足が心配されましたが、去年11月から12月かけて雪が少なく、日照時間が比較的多かったことからやや小ぶりながらも、しっかりと生長しました。
「雪の下にんじん」の収穫はもうしばらく続き、県南部のスーパーや直売所のほか、東京にも出荷されます。