忠犬ハチ公の生誕100年記念イベント 伝統芸能集めた「新・秋田の行事」も同時開催
忠犬ハチ公の生誕100年を記念したイベントが11、12日の2日間、ハチ公のふるさと大館市で開かれました。秋田を代表する伝統芸能を一堂に集めた「新・秋田の行事」も同時開催され、会場は多くの人でにぎわいました。
100年前の1923年11月に大館市で生まれた忠犬ハチ公。銅像がある大館市の観光施設、秋田犬の里で11日、節目の生誕祭が行われました。ハチ公は東京・渋谷駅の前で、亡くなった飼い主を待ち続けたことで知られます。その姿が人々の心を打ち、今なお多くの人から愛されています。
大館市や渋谷区などは実行委員会をつくり、去年からハチ公の生誕100年を祝う記念事業を展開してきました。この週末開かれた「ハチフェス」はその集大成です。会場にはハチ公の生涯やゆかりの人物などをまとめた大型パネルやぬいぐるみをはじめとした関連グッズの販売コーナー、それに秋田犬に関するブースなどが並びました。訪れた人の注目を特に集めていたのは金色に輝く秋田犬の親子像です。東京の会社が金箔を貼って制作したもので県内では初めて展示されました。
ハチ公の大きな節目をさらに盛り上げようと同時に開催されたのが秋田を代表する伝統芸能を一堂に集めた「新・秋田の行事」です。県内各地に受け継がれている芸能や祭りをより多くの人に親しんでもらい次の世代への継承にもつなげていこうと2016年に始まったもので、コロナ禍などを経て今年が5回目の開催です。
12日はユネスコの無形文化遺産に登録されている、羽後町の西馬音内盆踊りや豊作や無病息災の願いを込めて商店街や家々を回る八郎潟町の願人踊、秋田の夏の風物詩、竿燈などが次々と披露されました。訪れた人たちは地域で脈々と受け継がれてきた秋田が誇る伝統芸能の共演を堪能しました。
2日間でおよそ1万5000人が訪れたイベント。フィナーレは、大館を拠点に長年活動するポップスデュオ、ダックスムーンがつとめました。ハチ公をきっかけに大館と渋谷、そしてさまざまな人の縁が結ばれました。その交流はこれからも続いていきます。