乗り換え本当に大丈夫? 新幹線⇔特急で大規模シミュレーション JR敦賀駅に長い列
新幹線開業まで2カ月を切る中、JR西日本は18日、敦賀駅で900人規模の乗り換えのシミュレーションを行い、乗り換えにかかる時間や問題点を洗い出しました。新幹線が開業すると関西・中京方面に行くには敦賀駅での乗り換えが不可欠となっています。(1月18日)
■場内アナウンス
「ありがとうございます。終点・敦賀、終点・敦賀です」
敦賀駅で行われた乗り換えのシミュレーション。乗客に見立てたJR西日本の社員ら900人が一斉に特急列車が停まるホームを目指しました。
■場内アナウンス
「在来線お乗り換えのお客さまは階段・エスカレーター・エレベーターご利用くださいまして、1つ下の階乗り換え案内口までお越しください」
新幹線1編成の乗車定員は934人。ほぼ全ての乗客が特急に乗り換えるという想定です。3階から2階に降りる4基のエスカレーターは人でごった返し、1基しかないエレベーターもキャリーケースを抱えた乗客や車いすの乗客で長い列ができました。
■リポート・川島秀成キャスター
「乗客役がどんどん降りてきました。周りの看板を見ながら乗り換えを確認したり、中には電話をしながらの人もいます。本当のお客さんの雰囲気です。中には行き先でしょうか、案内を受ける人もいます」
しばらくすると…
■リポート・川島秀成キャスター
「手元の時計で間もなく5分。改札を抜けた乗客の皆さんがエスカレーターを待ってずらっと行列ができてしまっています。乗り換え想定は8分、今は5分が経過したところです。下のホームまでは40秒かかります」
改札口がある2階から1階の特急列車のホームをつなぐエスカレーター2基のうち、改札に近い方のエスカレーターが大混雑。流れが止まってしまいました。
関西方面に向かう特急サンダーバードと中京方面に向かう特急しらさぎは同じホームに停車しています。JR西日本が公表している乗り換えの想定は8分ですが、全ての乗客が特急に乗り込むのに13分かかりました。
北陸3県を走る新幹線つるぎと特急の接続は、乗り換え時間が8分しかないケースも多く、乗り遅れや列車の遅延も懸念されます。
■JR西日本金沢支社・岡久資副支社長
「エスカレーターと階段が何台かあるが、ちょっと1箇所に集中したようなところがある。ご案内の面で工夫できるんじゃないか。例えば列車内、乗り換える前に案内を充実させるとか、あるいはホームページに乗り換えの案内を掲載する。まだまだ駅(の準備)だけでなくできる工夫がある」
JR西日本では複数回にわたってシミュレーションを行い、問題点を洗い出した上で開業までにさらに利便性を高めたいとしています。