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【ため息】「物価の優等生」バナナも値上がり スイーツ店の仕入れ値は10キロ3000円→4000円に スーパーでの価格は2倍近くに 円安・輸送コスト増にフィリピンでの噴火の影響も 福岡

2024年7月10日 18:43
【ため息】「物価の優等生」バナナも値上がり スイーツ店の仕入れ値は10キロ3000円→4000円に スーパーでの価格は2倍近くに 円安・輸送コスト増にフィリピンでの噴火の影響も 福岡
「物価の優等生」バナナも値上がり

お手ごろな価格で庶民の味方となっているバナナにも、値上げの波が押し寄せています。「物価の優等生」とも言われるバナナの値上がりに、福岡でも悲鳴が上がっています。

福岡県那珂川市にあるスイーツ専門店です。色とりどりのフルーツサンドが並ぶ中、この時期のオススメはバナナシェークです。

■阿部まみフィールドキャスター
「バナナシェークは冷たくて濃厚。暑い夏にぴったりです。」

2024年3月にオープンしたばかりですが、今、直面している問題があります。

■纏(まとい)那珂川店・本田一美 店長
「バナナが高騰して、10㎏を3000円で仕入れていたが、4000円に。1000円アップしました。」

バナナの仕入れ値は、この1か月足らずの間に1000円も上がりました。

店では1日50本以上のバナナをフルーツサンドやジュースに使っていますが、今のところ値上げは考えていないということです。

■本田 店長
「お店としては痛手を負いますが、お客さまにはいい物を提供したい。今まで通り、あまり変わらないで提供できれば。」

バナナ1キログラムあたりの卸売価格は、去年までの過去10年間は150円前後で推移していました。価格が安定していることから、バナナは「物価の優等生」とも言われています。

ところが、2024年7月8日の卸売価格は211円と、去年に比べて40円以上もアップしています。

値上がりの要因について農林水産省は、円安や輸送コストの増加に加え、輸入先の8割以上を占めるフィリピンで6月に火山が噴火し、噴煙による日照不足でバナナの発育が進んでいないためだと分析しています。

影響は福岡市内のスーパーにも及んでいます。バナナ1箱、10キログラムの仕入れ値は、去年のこの時期は3000円でしたが、今は4000円になっています。

去年はおよそ100円だった1房の販売価格は193円と、2倍近く値上げせざるを得ませんでした。“庶民の味方”の値上がりに消費者は。

■買い物客
「夫が毎日1本食べるので買います。しょうがないよ。」
「値上がりね。しょうがいないかな。何でも物価が上がっているから。給料と年金が上がらないだけ。」

今後、価格がどうなるのか、見通しはたっていません。

■エムズ美和台店・久松浩一 店長
「198円とか200円にしないと利益的には厳しい。バナナはスーパーとしては数が売れる商品なので、それが高くなって売れる数が少なくなるのは、売り上げに影響する。円安はまだまだ進むと聞いているので、輸入物はさらに高くなる懸念がある。」

終わりの見えない値上げラッシュ。売り手も買い手も、悩む日々が続きます。