「給食をクラスのお友達と一緒に食べたい」北九州市が「にこにこ給食」でアレルギーに対応「同じメニューでおいしかった」
北九州市では、食物アレルギーがある子どもたちも一緒に給食を食べられる特別メニューを開発し、17日、市内の小・中学校で提供されました。
子どもたちが大好きな給食の時間。メニューは「魚と豆の甘辛和え」に「白玉すまし汁」です。
■児童
「にこにこ給食。アレルギーがある人でも食べられるようになった給食です。」
17日の給食は、アレルギーの有無に関わらず、全員が食べられるよう特別に開発されたメニューです。
北九州市では今年度から「おいしい給食大作戦」と題して、地元のシェフや生産者などのアイデアを取り入れて、学校給食の魅力をアップさせる取り組みを進めてきました。
その第3弾として提供されたのが「にこにこ給食」です。
■先生
「のり、ご飯、汁物、お皿に魚、きょうは卵はありま…?」
■児童
「…せん!」
■先生
「だから全部、食べられ…?」
■児童
「…ます。」
北九州市では、公立の小・中学校に通うおよそ6万6000人の児童・生徒のうち、食物アレルギーへの対応が必要な子どもたちが2758人いて、おかずの一部が食べられなかったり、自宅からお弁当を持参しなければならなかったりしています。
2024年11月、食物アレルギーのある子どもを持つ保護者から届いた手紙です。手紙には「給食をクラスのお友達と一緒に食べたい」という願いが書かれていました。
市には同じような悩みを持った子どもたちの声が寄せられていて、今年度から給食のアレルギー対策を進めています。
そして17日、大豆を使わず代わりにひよこ豆を、白身魚には小麦粉を使わず米粉を使って揚げました。アレルゲンである特定原材料28品目を含まないメニューです。
アサリやナッツ類にアレルギー症状があるという児童も、さっそくおかわりに席を立っていました。
■児童(アサリとナッツ類にアレルギー症状)
「お魚が、味が濃くておいしいです。」
■児童(卵にアレルギー症状)
「いつもと違って、みんなで同じメニューを食べることができて、おいしいです。」
クラスみんなで、同じメニューを一緒に食べた子どもたち。北九州市は2025年度も、この「にこにこ給食」を続けていきたいとしています。