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「一人一人にあった学びを」AIが習熟度に合わせて出題も…デジタルで変わる教育現場最前線 福島県

2024年10月16日 18:43
「一人一人にあった学びを」AIが習熟度に合わせて出題も…デジタルで変わる教育現場最前線 福島県

私たちの生活や仕事など幅広い分野で身近な存在になってきた「AI」は、教育現場にも積極的に導入されるようになってきました。その最前線を取材しました。

9月の平日の朝に福島市の小学校を訪ねてみると、登校していた児童は数人だけ。それにはワケがありました。

■学校の先生
「今オンライン授業スタートしています。この後、オンライン懇談会があります。お家から来る人はバッチリね?OK?」

インターネットを使って授業を行う日だったのです。福島市は、コロナ禍を教訓に、授業をオンラインでもできるようにしていて、この日はネットの接続環境などを確認しました。

■福島市教育委員会 吉田貴史さん
「オンラインツールを活用すれば、対面でなくても、交流ができるので、今後もこういった体験を多く積み重ねて、いざという時に対応できるようにしていきたい」

インターネットやタブレット端末の普及で教育現場にもすっかりデジタルが浸透しましたが、実は、「学び方」も大きく変化しているんです。

いわき市の小学校でも授業で使うのはこのタブレット端末。漢字の読み方や書き方を学ぶドリル学習をしていますが、このドリル。みんな同じ問題を解いているわけではないのです。

■ベネッセコーポレーション学校カンパニー 山本大貴さん
「1人1人にあった学びというものが求められています。それをデジタルを使って解決をしたいということで開発した」

子どもたちが解いていたのはAIを搭載したドリル。教育事業大手の「ベネッセ」が開発したもので、AIが1人1人の学びの度合いに合わせて出題してくれるというもの。進化していく学びのスタイルに子どもたちの反応はというと。

■小学3年生
「楽しかったです」

■小学6年生
「友達の意見を聞けたり見たりもできるのでそういうところは便利だと思います」

いわき市はいま、ベネッセと協定を結び情報通信技術「ICT」を活用した教育に力を入れています。それによって、学びそのものが大きく変化するだけではなく、先生たちの負担の軽減にも繋がっているといいます。

■実際にソフトを利用する先生は
「効率的に授業を進められるっていうことと、いろんな子どもたちの意見を把握できるというか、子どもたちも発表の場ができるというのがコンテンツの素晴らしいところかなと思います」

■ベネッセコーポレーション学校カンパニー 山本大貴さん
「クラスのニーズ1人1人にあった内容を先生方が準備するのも、なかなか難しい状況があります。そういった点のメリットも感じて頂いているのかなと思っています」

毎年、全国学力テストの結果でも全国平均を下回り、学力不足が指摘される福島県。デジタルの活用によって、学びの質が向上することにも期待です。

最終更新日:2024年10月16日 18:43