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広島県の津波被害は増大する想定 南海トラフ地震の被害想定見直し

2025年3月31日 10:27
広島県の津波被害は増大する想定 南海トラフ地震の被害想定見直し

南海トラフ地震の被害想定が更新されました。地震対策を検討するワーキンググループがまとめた最新の被害想定では、広島県の津波による被害想定が増大しています。

南海トラフ地震で想定される最大震度は7、広島県内では6強とされています。
報告書によると、地震による死者数は全国で最大約29万8000人と想定。2014年に作られた国の基本計画からは3万4000人減りました。
今回の被害想定は、推計手法の見直しや、地形データの更新、建物の耐震化の状況などを踏まえて見直しが行われ、更新された形となっています。

広島県の被害想定を見ていきます。最大死者は、冬の深夜に発生した場合で、約2200人。2012年の想定からは1400人増加しました。そのうち約7割は津波によるものとされています。

ひとつは津波の高さです。県内で最も高いのは江田島市の5メートルです。前回から想定が高くなりました。このほか、広島市や福山市、呉市などで最大4メートル。三原市などが最大3メートルとされています。

街の人は巨大地震、そして津波にどのような備えをしているのか聞きました。

■街の人
「食べ物だけストックを準備をしてみたり、防災グッズをファイルの中に入れてまとめてみたりみたいな ことぐらいしかできていないのが現状ですね。(近くの)小学校は山の上にあるので、そこが一応避難場所になっているので、再確認してみたりですね」
■街の人
「瀬戸内海なのでそんなに津波は気にはしてないですね」
■街の人
「(対策は)全然やってないですね。なんかあったら屋上にあがれと言うよね、マンションでも。それぐらいしかないよね」

津波による広島への被害について、専門家に聞きました。

■香川大学 金田義行 特任教授
「(地震発生後)3時間ぐらいの間に第1波が来るというふうに津波のシミュレーションでいくとそうなっていると思うんですよね。4波目、5波目かわかりませんが、後続の津波の方が大きくなる可能性が高いかなとは思いますけどね」

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